<AOCカマンベール・ド・ノルマンディ>
『若いときは硬いけれど、熟成するにしたがってトロリ感が増す』 |
○カマンベール と 発泡酒
発泡酒の刺激でカビの香りが一気に鼻へ・・・。白カビの硫黄臭さと刺すような刺激があるが、発泡清酒がシードルのような感じになりでちょっと面白い。カマンベールの酸味とお酒の酸味が別々に際立つ感じ。お酒が刺すように感じてしまう。
○カマンベール と 大吟醸
個性派どうしで官能的な風味が生まれる。チーズの生臭みやクセを大吟醸がすすいでくれる感じ。ただ大吟醸のよさは消される。お酒が渋く、とくに後味が苦くなる。お酒の舌触りとチーズのねっとり感に違和感。
○カマンベール と 生酒
お酒が軽く甘くなるが基本的には可もなく不可もなく。チーズがまろやかになるが後味が苦い。生酒にもともと白カビ系の香りがあるように思うが・・・。
○カマンベール と 純米酒
こちらもお酒が甘くなる。チーズのコクと純米酒の旨味がバランスいい。よく調和している。が、旨味が強いせいか後味がかなり苦くなる。カマンベールの香りが消えるので、片思いの恋のよう。
○カマンベール と 古酒
チーズがまろやかに、古酒がスパイシーになる。飲み込んだあとにバニラ香のようなふうわり甘いが残る。しかし後味がかなり苦い。冒険したいときにいいかも。まるでちょい不良な大人の恋のよう。
【 総 評 】
『参加者はプロフェッショナルとテイスティングに慣れた方ばかり』 |
が、しかし、しかしだ。驚くべきことにワインとカマンベールの相性実験結果は芳しくない。なぜならワインの果実味と白カビの風味が喧嘩するからだ。たしかに果実のジューシーさとカビの香りや味わいは、普通に考えてもあまり合わせたくはないものだ。カマンベール、意外に難しい相手かも知れぬ。
で、日本酒はどうかというと、各コメントをご覧いただくとおり、カビの風味が日本酒ともやや喧嘩する傾向にあるようだ。
でも、日本酒はもともと麹をベースに造る、いわゆるカビ文化から生まれるお酒。白カビチーズが持つ独特のカビ風味を、ワインよりはしっかりと受け止めてくれる許容量と包容力がありそうだ。
とくに純米酒の旨味とコクは、カマンベールのコクを十分に活かせるものだろう。カマンベールにはワインより日本酒!がこれからの定番になる日が近いかも。
※次回のテイスティングはシェーブルチーズの「サントモール・ド・トゥーレーヌ」です。お楽しみに!
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