手前が主催の中野氏。順にナチ氏,松崎氏,高瀬氏,
小島氏,狩野氏
昨年末になるが、日本酒関連の情報提供サービスとイベントの企画運営業務等をおこなう株式会社フルネットが主催するイベント『ガンバレ!日本酒!年末大交流会』に参加した。

全国54蔵の試飲も魅力だったが、おもしろかったのは参加パネリスト達のご意見。自己紹介をかねたそれぞれの日本酒への思いと、これからの日本酒についてを以下にまとめてみた。



右から狩野氏,小島氏,高瀬氏,松崎氏,ナチ氏
篠田次郎氏(日本酒評論家):わたしは毎日日本酒を飲みます。ごらんのとおり肌艶がいいでしょう? 蒸留酒は飲めないんです。不整脈が出てしまうから。

勝谷誠彦氏(カメラマン、ライター、コメンテーター):最近の若い人は酒を飲まない。これはいかん。夕方から酒を飲む、これがいい文化。キレやすいのは蒸留酒文化です。若い蔵元さんは業界の談合から抜け出てがんばっている。旦那衆も利権を持っているところが残るのは間違っている。不味い酒は飲まないこと!
(秋田県は飲酒運転でつかまる人が多い。「酒の売上を伸ばすため」という言い訳を秋田市長が言っていることなど新聞情報もつけ加えられた)


手前左が篠田氏、右のサングラスが勝谷氏。
会は盛況だ
小島稔氏(季刊誌「酒販店経営」発行人):日本酒の復興は海外進出だ。海外に広範なファンを持つことが絶対的に重要。業界発展のためにはイノベーターでなくてはいけない。革新的な若い人が必要。周りに気を使わないでガンガン戦う人が必要。

高瀬斉氏(漫画家):日本酒にタブーはない。ワインは40%の荒利を稼ぐといいます。日本酒が儲かる商品にならないと先はない。日本酒の問題点は種類が多いこと。アル添は甲類、純米は乙類にするべきでは。


鋭い意見をとうとうと語るナチ氏。納得するところあり。
狩野卓也氏(酒文化研究所代表):残念なことに、日本酒は誉める言葉が少ない。他の酒と比べないことも重要です。日本酒はとにかく度数を下げてほしい。

ナチ氏(カメラマン):私は30歳過ぎに『田酒』と出会い開眼しました。才能のある蔵と才能ない蔵があるのは事実。私個人は量は考えていない。質がよければいい。ダメな酒はやめてほしい。美味しいものが残っていく。売れない酒はなくなる。これあたりまえ。700蔵~800蔵くらいでいいと思っています。日本酒に望むこと? 酒蔵の取材をさせてくれ。

松崎晴雄氏(日本酒コンサルタント):日本酒業界は外のことに無関心だった。他の酒類の動向を知るべき。


試飲もたっぷりあるが今回の目的は
ここではなくパネリストの話
・・・などなど、すこし割愛してまとめた部分があるが、皆さん、個性的なご意見をお持ちでしょ。私が共感するのは小島さんのご意見。海外に目を向けることと、周りに気を使わないでガンガン(←これがいい)戦う人が業界に必要、というのはまさに同感。業界の古いしきたりは消費者にとってはあまり重要ではないのだから、ある意味今革命を起こすときなのかもしれないと思う。信念をもって突き進む人にはきっと支持者も出てくるはずでしょうしね。


テーブル上には簡単なおつまみが。これは
我が故郷福井の名産『小鯛の笹漬け』。
ちょっとレモンを絞るといい
あと、カメラマンのナチさんの意見もおもしろかった。
「ボクは日本酒の消費量アップなんてどうでもいい。美味しい酒が飲めればいい。美味しくない蔵がつぶれたあたりまえ」と言い切る。『日本酒がんばれ』の会でこのご意見、というのが実におもしろい。これまた非常に共感するところがあるように思う。

蒸留酒には「キレ」ない飲み方もあるように思うし、日本酒には誉め言葉が少ないというご意見には、最近の、とくにワインを仕事としている人たちの日本酒表現は、ずいぶんポジティブな表現が増えてきたと思うけれどな。私が手伝っているきき酒師も、かなり日本酒の表現には貢献していると思うのだが・・・。まあ、昔から日本酒業界どっぷりの人はこのあたり、まだまだという感じもありますな。

本日のテーブルは三重の黒松翁がずらり

さらに、今回主催のフルネット代表の中野氏は「私は日本酒しか飲めないの。ワインなどの酸がダメでね・・・」とのこと。ワインダメ、蒸留酒ダメ・・・の本当に日本酒命っ!のかたが集まる日本酒応援団の真冬の熱い会であった。


さて、この会の最後に日本酒クイズ(四択式)がだされた。
結構難問ぞろいだぞ。興味のある人はトライしてみて。

⇒次のページでクイズに挑戦!