日本酒/おすすめの日本酒

うまいっと声に出して飲みたい日本酒28 日本最少蔵の純米吟醸『十九』

信州初の芋焼酎の次は偶然にも同じ信州の日本酒のお話。お酒の名前は『十九』。私の大好きな数字。なぜなら6月19日生まれだから。くだらないか・・・。この蔵62石の日本最少蔵なのだった!

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド



白ラベルが純米吟醸酒 無濾過生原酒。
長野県産美山錦(精米55%),日本酒度
プラスマイナス0
このサイトにもよく登場する阿佐ヶ谷の銘酒居酒屋『善知鳥』で出会ったのが、この『十九』。名前を聞いただけで即座に「飲みたいっ」と思った。
なぜなら「19」は私の最も好きな数字だからだ。
なぜ好きかというと私の生まれた日が6月19日だから。もう、本当に単純にそんなことです、ハイ。

でも、なんでお酒の名前が『十九』なのかと聞けば、「人間の成人が二十歳とすれば、まだそこまで行ってない、今しばらく一人前でない、という意味で十九」なのだとか・・・。謙虚ですな。


赤ラベルが特別純米酒。
美山錦(精米59%),日本酒度プラス6
今回は二種類の『十九』を飲んだが、どちらも味わいは、結構しっかり、濃厚、骨太な印象。よく見れば白ラベルのほうが「純米吟醸 無濾過生原酒」でアルコール度数が18.6%、赤ラベルのほうが「特別純米酒」でアルコール18%とある。うう~ん、しっかり骨太なはずだわい。

日本酒全体が低アルコール化に向かっている昨今、まったくその傾向を意に介さない、信念ある造り・・・、といえるかもしれない。
いいんだよ、みんながみんな同じ方向を向かなくても。これでいいぞ、『十九』よ。


これが熟成バージョン。赤いボトルと
「M」文字がハートマークに見えて、
なんとなくかわいい印象
この日は飲めなかったが、デザインされた『M』という文字の入ったタイプもある。これは熟成タイプなのだとか・・・。同じラインの味わいなら熟成酒も美味しいだろうなと想像できる。ま、ラベルは骨太な味わいとはちょっとそぐわない、なんともラブリーなイメージではあるが・・・。

この『十九』を造る蔵元さんは、長野県上水内郡の(株)尾澤酒造場
聞けば、総石数が62なのだとか。たぶん日本でもっとも小さい蔵ではないかと『善知鳥』のご主人がいう。メイン銘柄は『美寿々錦』。石数が小さいわりには、なかなかたくさんのアイテムを造っており、『十年大古酒』という熟成酒なども造っており興味のあるところ。


3本勢揃い
さらには、杜氏さんは尾澤美由紀さんとあるので、もしかしたら女性か?!
ならなおさらうれしいな・・・などといろいろ想像を働かせながら、ああ、また阿佐ヶ谷でいい気分になってしまった。

『善知鳥』の「生からすみ」をちびっと舐めながら、『十九』をくぴっといくと、ああもう終電なんてどうでもいい、と思ってしまうのだった。



■株式会社尾澤酒造場 
026-262-2209
(長野県長野市信州新町新町168番地の1)

大吟醸 11年貯蔵  1,800ml  6,116円
720ml  3,059円
300ml  1,020円
特別純米酒      720ml  2,520円
純米吟醸酒      720ml  2,835円


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