さてさて、飲んだ感想は以下のとおり。
- 『駿 選抜大吟醸 袋吊り斗瓶囲い 待鳥好美』
初めて知った銘柄。日本酒度+6というが、最初の口あたり(アタック)は甘くやさしい。が後味(アフター)はドライ。繊細で若々しく華やかな印象。
- 『磯自慢 中取り純米大吟醸35』
全体にソフトでさっぱりした印象。吟醸らしい華やかさ。
小売り価格2万円の顔だ - 『黒龍 純米大吟醸 石田屋』
久しぶりに飲む銘柄。みずみずしい第一印象。そこがなにより我が故郷福井のお酒らしいと思う。洋梨のようなフルーティーさがあり、アフターにやさしい甘さがのこる。強い料理はさけたいところ。
- 『東一 純米大吟醸 選抜酒〔H14〕』
突出したものがなくきれいにまとまって丸い感じ。フルーティーさある。(十四代が真似したお酒として有名らしい)
別誂・・・品のあるラベル - 『十四代 愛山純米大吟醸 斗瓶取り 龍月』
十四代というとしっかりコクのある味わいというイメージがあったが、これはなめらかでソフトな印象。4、5を比べるならば東一は辛口で十四代が甘口といった感じか。ちなみに日本酒度はどちらもプラス2。
- 『十四代 龍泉 大極上諸白』
毎年は出さない商品らしい(これは2003年12月購入とか)。低温熟成らしく、たしかに熟成風味があり、旨味がのっていてアミノ酸が豊富な印象。でも不思議と熟した白桃のような果実の風味も存在する。バランスがよく深い趣で実にあとを引く。美味しい。
いつ見ても力のこもったいい文字だ - 『墨廼江 やまさ 特別限定大吟醸しずく 斗瓶取り』
吟醸の香り(セメダインのような)←私は嫌いじゃない。味はすっきり爽快、軽やかでみずみずしい。アフターにフルーツ風味あり。
- 『黒龍 純米大吟醸 二左衛門』
この順番で、福井のお酒が出ると「薄い」と思われてしまいそうで、ちょっと怖いが、やはり実にみずみずしく清冽で繊細さが際立つように思う。
こちらもキラキラ感があって目立つぞ - 『醸し人九平次 純米大吟醸 別誂』
どこらへんが別誂えなのかを一度ちゃんと聞きたいところだが、品のよい甘さと果実の風味、しっかりとした味の骨格もあり、モダンでスタイリッシュな印象のお酒だ。
- 『磯自慢 純米大吟醸 秘蔵寒造り』
吟醸らしい。華やかさと後味の甘さが印象的。
美人の画。能面のようだ。 - 『松の司 純米大吟醸 しずく斗瓶囲』
華やかで果実も生き生きとしており、後味の切れがいい。
- 『東洋美人 壱番纏(いちばんまとい) 純米大吟醸』
日本酒度プラス6ですっきり感しゃっきり感があり飽きない。料理もあわせたいタイプ。
いぶし銀の輝き - 『初亀 秘蔵純米大吟醸 亀〔6年〕』
酸と苦味が同居。個性派。しっかりしたお料理に生きる感じ。
- 『南部美人 限定大吟醸 生〔H15〕』
熟成香。スモーキー。旨味あり、渋味あり、飲み応えあり。骨太。かぼちゃのビシソワーズと好相性でおもしろい。
やまさのマークが目立つ |
限定品がちょっとまぶしい |
このクオリティーの高さなので「どんぐりならぬ松茸の背比べ」「全員がモデルみたい」「ちょっと疲れる」という意見もあり、一つずつをゆっくり楽しみたい逸品ばかりであった。
これが幻の『龍泉』のボトル。赤く美しいボトルが印象的。 <左=表側><右=裏側> |
やはり『龍泉』はずば抜けて美味しく感じられた(別にプレミア100万円だからというわけではない・・・、絶対ない・・・、たぶんない・・・、うう・・・、いや、ちょっとあるかな、ははは、すみません)。熟成の旨味があるのに実にフルーティーで、なんだかお酒の分子が物凄く細かいようなイメージがあり、飲んでいくごとに体中の細胞にお酒の粒子が染み渡るような不思議な感覚に襲われた。
ボトルもどことなくエキゾチックというか、万葉の時代を髣髴とさせるというか、なんとも惹かれる色と形である。チャンスがあれば、あらためてゆっくり飲んでみたいお酒だ。プレミア価格は別としても14,000円の価値は十分にあると思われる。
お気に入りの東一と酔っ払った(?) 柿添さん |
日本酒は、もっと高いものが出てきてもいいのではないかなと思うのだ。もちろん、いろんな意味でその価値がなければいけないが。今回、1万円前後の銘柄ばかりではあったが、その価値あり、とあらためて認識するものばかりであった。(柿添さんの保存も良かったかな。←これもかなり重要な問題だ)
ということで、今回はランキングというよりは、超レアもの銘柄の味わいコメントということで、ご参考にしていただければということでまとめてみました。
ふあ~ん♪、幸せの酔いじゃあ~。