焼酎/芋焼酎

年末特集!国道58号線“焼酎海道”をめぐる旅 第3部 焼酎海道 鹿児島「芋焼酎」編(5ページ目)

沖縄から奄美大島などを経由して鹿児島まで750kmを繋ぐ「国道58号線」はまさに“焼酎海道”。泡盛、黒糖焼酎、芋焼酎の造り手さんたちの生の声をリポートした全3編。いよいよラストは鹿児島「芋焼酎」。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

■■今や大人気『高良酒造』■■


高良のご主人
翌日はツアーのメンバーを離れ蔵めぐり。

最初にうかがったのは、川辺(かわなべ)町の『八幡』『田倉』で知られる「高良(こうら)酒造」
ご主人がほとんど一人で仕込を行なっている、本当に小さな造り手さんだが、ここの銘柄は都会でも大人気で、いわゆる幻といってもいいくらいになっている。

「地元の方たちの分がなくなると困るしね~」とおっしゃる奥様。「あ、もう、これ以上紹介しないで下さい」と言われてしまった。確かに、焼酎ブームでいきなり飲み始めた人よりも、昔から飲みつづけたきた人に優先して飲んでもらいたいと思うのが普通だろう。


こちらも注目の銘柄
でも、『八幡』は結構前から好きだった銘柄なんだけどなあ。タイ米がベースになっているこの『八幡』の新酒は華やかで出来たてのあらあらしさが魅力的だった。ヒノヒカリ(コシヒカリと同じくらいの金額らしい)使用の『田倉』は骨太でシャープなキレ味が後を引く。『ろかせず』は旨味とまろみがありゆっくり楽しみたいタイプ。

ちょうど仕込みの真っ最中で大忙しのご主人。神主さんの末裔という。
「村尾さん(大人気の幻系焼酎)がいうんですよ。うちは900石造ってるのに、高良は400石しか造ってない、さぼってる!って(笑)。」と、ほっと一息ついた笑顔が印象的だった。


清潔なステンレスタンク&美味しい湧き水




■■お芋生産者の名前がボトルに。『小正醸造』■■


小正醸造の佐藤さん

次に向かったのは、日吉町の「小正醸造」。案内してくださるのは、研究開発部部長の佐藤さん
「白麹と黒麹とはできたては差があるんですが、一年たつと差がなくなってきます」
って。ほらね(←しつこい)。

さらに、「蒸留機は縦型が原料の風味がストレートででる、横型はコクがでる」とも教えていただいた。


風情のある『師魂蔵』



清潔な『師魂蔵』には中国産の甕がずらりと並び、ゆっくり静かに熟成の時を過ごしている。

今イチオシなのは『朝掘り仕込み さつま小鶴』なのだとか。


朝掘り仕込みのボトル&これもおすすめ天地水楽

よい芋焼酎は新鮮な原料から。朝掘りのフレッシュなお芋のみを厳選して仕込まれる。
お芋の生産者の方々の名前が、ボトルにずらりと書かれているのがおもしろい。

焼酎も大切なのは「信頼」なのだなあ。



ホクホクのお芋&お芋の生産者の方の名前とはんこが
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