前回体験できなかったところを2回目でたっぷり体験してきました。
足湯エリアの番台で下駄をもらいオープンエリアに出ます。が、せっかく江戸情緒満載なのに、出てすぐの『ウッドデッキ』コーナーは赤いパラソルとウッディーなテーブル&チェアが妙にミスマッチで興ざめです。2階のビヤテラスも同じ理由でがっかり(まあ、ウッドデッキとかビヤテラスなどというネーミングがすでに×ですけどね)。どうせならとことんやって欲しいぞ大江戸温泉。
屋根のある「人工炭酸泉」など、気持ちいいですが、石がかなり突起していてとっても痛くてかなり危ないです。また、そのことの表示が全くありません。ただ「カメラなど落としても責任を負いかねます」という立て看板があるのですが、突起を知らない私は「こんなもんで転ぶか、ボケ」とデジタルカメラをもち、浴衣のすそを片手でたくしあげながら入ったら、思わず痛くて転びそうになり本気で慌てました。なんとかカメラをおさえましたが、本当に危険です。気をつけてください。隣りのオヤジなど「なんじゃこりゃあ」と怒ってました。
■■シンデレラ城ミステリーツアー風!?「砂風呂」■■
楽しみだったのが『砂風呂』と『岩盤風呂』。予約が必要らしく番台に行くと「ハイッ、では、次の回は7時からになりまーす。6時45分に集合してくださーい」と、まるで、シンデレラ城ミステリーツアーに参加するみたいな対応です。ちょっと恥ずかしいのですが、マニュアルをしっかり頭に入れたアルバイト嬢はちっとも恥ずかしそうではありません。ともかく7時に予約して、時間になったら水を1杯飲んで、別の浴衣に着替え、砂風呂の砂に横たわります。すべてマニュアルどおり進みます。
でも、砂をかけてくれる人は人間的です。「ぬるいですか?下のほうから人工的に温めてますから下の砂をかけてあげますね。ハイ、新潟から持ってきた砂です。週に2回ぐらい洗浄します。研修?そんなの受けてませんよ。見よう見まね。ええ、なんだか大変ですはい。」などと話しながら15分。これで1,000円。
鹿児島の指宿や全国の本格的な砂風呂を想像するとちょっと拍子抜けしますが(一緒に入ってた中年カップル4人組はだめだねこりゃといってましたから、かなりの砂風呂フリークなのでしょう)、初体験の方やサウナが苦手という方にはいいでしょう。でも、閉所恐怖症の人は息苦しくなるかもしれませんので注意です。
■■ジャングルクルーズ風!?『岩盤風呂』■■
汗をシャワーで洗い流し、続いて7時半に予約した『岩盤風呂』のため、またまたあらたな浴衣に着替えます。今度はジャングルクルーズのように先導者がおり、「あ、みなさ~ん、気をつけて、そのまま足を踏み入れるとゴロンと滑りますから、木の枠のところをゆ~っくり歩いてくださ~い。はい、そ~でぇ~す」というお姉さんが「それでは暗くなりま~す」と電気を消して出て行きます。
岩盤というより丸い小石(これが岩盤でできているのでしょう、きっと)が敷き詰められている床に寝転んで25分間温まるというスタイルです。遠赤外線やアロマが細胞を活性化させるとのこと。横の若いカップルがイチャイチャしはじめてなんだかなあもうでしたが、心地いい汗がじんわり出てすっきりします。こちらは1,500円。私は最初からここに入ってしまいましたが、一度温泉につかって温まってからのほうが、より発汗作用があるようです。同じ1,000円、1,500円でもより効果を満喫できるかもしれません。
さて、この回は帰りも新橋行きのシャトルバスにちゃっかり乗りましたが、なんと、「飲食禁止です」「飲みものもダメ」と厳しい運転手さんにびっくり。お風呂上りでからっからに喉が乾き、お茶のペットボトルを買ってさあゆっくり飲もうと思った瞬間この仕打ちです。おどろきました。そりゃ、バスの中で宴会の続きが始まったらまずいと思いますが、お茶くらいいいではないかと思うのですが、いかがなものでしょう。せっかく気持ちよくなったのにこれまたすっかり興ざめの夜となってしまいました。
≪「大江戸温泉物語」プロジェクトは、3年前、東京都による臨海副都心の活性化をテーマにしたコンペからスタートし、「来るべき高齢化社会を見据え、中高年を中心に、ゆっくり遊んで楽しんでいただける場所を提供することにより、近未来都市と言われるお台場を、若者だけでなく、大人のための街にしたい。また、歴史的・文化的に近代日本の原点と言える江戸時代の、特に町民文化の楽しさを味わうことのできる江戸の街を、お風呂と共に再現したい」との提案が東京都に評価され、江戸開府400年にあたる2003年3月、江戸をテーマにした日帰り温泉施設として開業いたしました。≫と公式サイトにはありますが、どうやら中高年(私も含め)には、ちょっと子供だまし的で気恥ずかしいものを感じざるをえません。
全体がエンターテイメント色が強いので、癒しというより、若い人、もしくはそういう空気を楽しめる大人が、数人でワイワイやりにいくという楽しみ方が向いている施設のように思えます。
■『大江戸温泉物語』03-5500-1126