夢でもモロッコ旅行を楽しめる!?
写真右はモロッコのティータイムの様子やミントティーの淹れ方。 |
ほかにも、モロッコで使われる基本的なスパイスやハーブのこと、食材、歩美さんがモロッコで暮らして印象に残ったお気に入りの場所なども紹介されており、読み応えは満点だ。まさに、これ1冊でモロッコ料理を満喫できる内容になっている。
そして、そこに多彩な色を添えるのは、歩美さんの文章だ。彼女のフィルターを通して映し出された世界のなかで、自分もそこに身をおけるような、そんなその場の雰囲気が伝わってくる文章。モロッコ好きはモロッコがもっと好きになり、モロッコに興味はあるけれど、いまだ足を運んだことがないかたは、きっと夢でモロッコ旅行を楽しめるのではないだろうか。
久しぶりに、
“これは永久版だわ!”
そんな書籍にめぐりあえた。
モロッコ料理好きのかた、クスクスに興味のあるかた、タジンのレパートリーを増やしたいかたには特におすすめしたい1冊である。
迷宮の国モロッコで迷ったら、いきつくところは家庭。
「モロッコ料理は全て家庭料理です。大皿を家族全員で囲んで食べます。モロッコの本当の美味しさは“家庭”にあるのです。旅行ではなかなか味わえない、そんなモロッコの家庭の味をこの本の中で紹介しています。」(小川歩美さんによる「はじめに」より抜粋)
家族が口にして微笑む姿を想像しながら、この本を見て料理を作ったら、どんなに楽しい時間が過ごせることでしょう。この本には、家族がほっと寛げる、心温まる料理が詰まっています。モロッコ人のおおらかな笑顔もとても印象的でした。