肉料理:イスケンデルケバブ
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日本でもっとも有名なトルコ料理といえば、「ドネル・ケバブ」。これは、スパイスなどに漬けこんだスライス肉を串にさし、円柱状に重ねて回転(ドネル)させながらあぶり焼きにする。そして大きなナイフでそぎ落とし、パンに挟む料理である。(日本ではパンはポケット状の場合が多いですが、トルコではバケットのようなパンに挟んだりします)。屋台ではファーストフード感覚で、レストランではお皿で出てくるトルコの人気の食べ物だ。
ドネル・ケバブももちろん一度はお試しいただきたいのだが、今回個人的におすすめしたいのは、その“豪華版”である「イスケンデルケバブ」だ。
ひと口大に切った“ドネル・ケバブ”をピデ(薄焼きパン)にのせ、トマトソースとヨーグルトをかけた後に、上から熱々の溶かしバターをまわしかけた料理。元来オスマン帝国の古都ブルサの名物料理であったが、いまではイスタンブールのような大都市でもすっかりおなじみの一品に。
イスケンデル・ケバブは、ドネル・ケバブに比べると濃厚なソースがたっぷりとかかっているため、多少こってりとした味わいだが、ヨーグルトをかけることでさっぱりと食べられ、胃も後口もすっきり爽快に。“肉料理にヨーグルトをかけるなんて…”、と、日本人の私たちには、一瞬ぎくっとしてしまう組み合わせなのだが、食べてみると、その絶妙な味のバランス加減に納得。やみつきになる人が続出する、実に不思議な組み合わせである。
遊牧時代からの伝統食であるヨーグルト。トルコでは甘みを加えて食べるのではなく、調味料や材料のひとつとして食卓に登場することが大半。その代表的な料理のひとつが、このイスケンデル・ケバブだ。トルコらしい料理のひとつともいえますので、ぜひ一度はご賞味あれ!