豆の粉と香味野菜をたっぷりつかう、体が喜ぶ料理
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写真左から、「みつばのサラダ(ミンクワイエットゥー)」。豆の粉をたっぷりいれたコクのある味わい。トッピングした干し海老のフレークピーナツがさらに旨みをアップ。 ワタシのイチオシ!「ナンジーモンディ(ミャンマー版うどんの和えもの)」。ボリューム感のある麺に干しえびと豆の粉が絡み、玉ねぎと香菜の香りと食感もアクセントに。好みで調味料を加えて、よ~くかき混ぜて!
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“ミャンマー料理は、おいしくて体によい料理”
イーさんはこの言葉を何度も口にした。意外に思われるかもしれないが、ミャンマーでは料理のとろみづけとして、炒った豆の粉をよくつかう。サラダや麺料理などに入れるのだが、その量たるやかなりのもの。ひとり分のサラダでも、大さじ2くらいはいれるだろうか。
さらに、みつばに似たものなど、香味野菜もふんだんに使うことも特徴のひとつだといえるだろう。
油は控えめの傾向に
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「シャンカオスエ(シャン民族のそば)」。麺は米麺。辛さは控えめでさっぱりといただける味つけなので、調味料を加えてお好みの味に。具沢山で麺のボリュームも満点。ミャンマーは国境をインド、タイ、ラオス、バングラデシュ、中国と接する国。インド料理やタイ料理に近いものがあるなど、さまざまな国のエッセンスが交差し、独自の食を築き上げている。
「ミャンマーでは、ここのところ油を控えるひとが増えてきましたよ。」とイーサン。
以前は油を多用したミャンマー料理であったが、時代とともにそのベクトルは健康面を考慮した方向へと向かっているようだ。が、本質はいまなお揺らぐことなく、骨太さは変わらずにこの国の味の根幹になっている。
料理人の名通り、店内は“笑顔”にあふれている
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スパイシーといっても優しくまろやかな辛さ。「チェッターカヤンチンディチェ(ミャンマー風スパイシーチキンカレー)」。「シュエジンヨウ(金のかもめ)」は、初めてでも、それもひとりで訪れても、常に温かく迎えいれてくれる包容力がある。
それはイーさんのお人柄と心温まる料理、店内の雰囲気が合致しているからではないかと私は思う。とくにイーさんの笑顔には、人を幸せにするスパイスが確実に潜んでいるような気がしてならない。
あとからチラリと聞いたのだが、イーさんの“イー”とは、ミャンマー語で“笑顔”を意味するのだとか。生まれてまもない頃から、笑みを絶やさなかったことから、イーさんのお母様がそう名づけたのですって。これには、思わず私も納得してしまいました。だって、イーさんの料理をいただいて、話をしていると、本当に幸せな気分になるのですもの。
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赤坂駅から徒歩3分。周辺には冷麺で名高い一龍など各国料理店がひしめく。■ミャンマー料理「シュエジンヨウ(金のかもめ)」
所在地:港区赤坂2-15-15ハイツサト2F
営業時間:11:30~14:30(LO)17:30~22:30(LO)
TEL:03-3583-9597
定休日:日曜・祝日
交通・アクセス:東京メトロ赤坂駅2番出口より徒歩3分
地図:Yahoo!地図情報