エスニック料理/おすすめヨーロッパローカル料理店

ロシア&グルジア料理「カフェ・ロシア」(4ページ目)

マイナーなイメージがあるグルジア料理だが、食してみると驚くほど食べやすく、しかもミステリアス。歴史的に多くの国の影響を受けてきた国はやはり食も深い!

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

ピロシキは揚げないで焼くのがロシア流

パン生地にチーズをたっぷり入れて焼いたグルジアのピザ「ハチャプリ」。ボリューム満点!普通のことをしているだけですよ、即座にこんな言葉が口からもれたオーナーシェフ。ちょっと大袈裟かもしれないけれど、わたしにはとても輝いて見えた。当たり前のことが当たり前ではなくなっているいま。オーナーであり、シェフでもあるこのようなかたは、とても貴重な存在だと思う。

そんな、大したことはないですよ。そんなことは店側の事情だから、お客さんに気づいてもらえなくてもいいんです。
・・・と、オーナーシェフがおっしゃったわけではないのだが、わたしはそんなふうに想っているのではないかと感じ、とても好感がもてた。
先ほど、料理はどれも繊細で澄んだ味わい。潔さも感じられる、と書いたが、やはり気持ちは料理に反映されるものなのかな。オーナーシェフのお話をうかがって、そして料理をいただいて、あたらめて納得したりして。

本当のロシア料理は油っぽくない、とはオーナーシェフの弁(これは本当にそうおっしゃっていました 笑)。ピロシキは本来揚げないで“焼く”のが本場流なのだとか。オイルもこの店では本場と同じような使い方をしているので、軽い仕上がりになっているそう。

食以外にも様々な文化に触れられる「カフェ・ロシア」

グルジアを代表する牛肉のスパイシースープ「ハルチョ」。牛肉は驚くほど柔らかく旨みあり。メニューが多いし、値段は安いし、今まで食べたことがない味に出合えるしで、この店は何度行っても、またすぐに足を運びたくなる店である。

わたし自身、グルジア料理にこれほど惹きつけられるとは思わなかった。ヨーロッパでよく使われるハーブとインドで使われるスパイスを合わせてつかい、ピリリと辛めに仕上げるのが、グルジアのお得意技(この辛さが特徴)。そして、くるみや乳製品でアクセント。グルジアのワインや蒸留酒も惹かれるものがあるし、いやはや、グルジア料理はなんとも魅力的な料理である。

左が焼いたなすにクルミペースト巻いた「バクラジャン」。右がピリ辛のグルジア版ラタトゥイユ「アジャプサンダリ」。日本ではまだまだ珍しいグルジア料理、いままでのロシア料理のイメージがガラリ?!と変わるロシア料理の数々を、ぜひこの店でご堪能いただきたい。

料理以外にもお酒や音楽など様々な文化も楽しめるので、ロシアとグルジアに興味のあるかたはきっと楽しめると思いますよ。
そうそう、店内で流しているのは、なんとロシアのラジオ放送なのだとか。これはかなり珍しい!

ラジオ放送は、音楽なしでひたすらぼそりぼそりと話をしている放送局なので、その日のお客の雰囲気によっては、音楽にかえてしまうこともあるそうです。もしラジオ放送に興味のあるかたは、店のかたに頼んだら変えてくれるかもしれませんね。ロシアのラジオ放送と音楽。両方聞きたい!なんて思っているワタシはわがままかしら?

■ロシア&グルジア料理「カフェ・ロシア」
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-10ナインビルB1F
TEL:0422-23-3200
営業時間:11:30~22:00LO(ランチセットは17:00まで)
定休日:無休
交通・アクセス:JR中央本線吉祥寺駅北口より徒歩1分・京王井の頭線吉祥寺駅より徒歩2分
地図:Yahoo!地図情報

オフィシャルHP:ロシア&グルジア料理「カフェ・ロシア」
地図
スープ
なすetc
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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