エスニック料理/おすすめアフリカ料理店

チュニジア料理 「Sirocco」

人通りの少ない場所にひっそりと佇む隠れ場的な店。料理はトマトやオリーブ油ベースの優しい味つけ。しっとりとワインを飲みたいときにオススメ!<2006年6月閉店>

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

■2006年6月末加筆 「Sirocco」は閉店いたしました。

眩いばかりの白い壁に、色鮮やかな青がアクセントになった建物。この強烈なコントラストにとてつもなく惹かれます。地中海やエーゲ海の白い家並みの続く小さな港町、抜けるような青空に紺碧の海を思い浮かべるからでしょうか。どこか心が和み、自然と肩の力が抜ける空間。ここでワインを傾けながら、オリーブオイルベースの料理をいただく、これこそまさに至福のひと時だと思ってしまいます。

普段この青と白2色使いの店内を求め、都内のレストランでもアンテナを張っているのですが、今のところは、大久保のチュニジア料理店「ハンニバル」、京橋の南インド料理店 「 ダバ・インディア 」、中野のアラブ・トルコ地中海料理店 「カルタゴ」、二子玉川のモロッコ料理店 「 ル マグレブ 」など、この他にあと数店あるくらいでしょうか。しかし先月18日、新たに1店加わりました。

地中海料理専門店 「 Siroccoシロッコ 」

外観
眩いばかりの白い壁にチュニジアンブルーの窓が映える外観
都営大江戸線赤羽橋駅から歩くこと5分。素朴な建物が立ち並ぶ一角に、突如現れた白い壁とチュニジアンブルーで塗られた窓の店。
6月18日、チュニジアを中心とした料理を出す地中海料理専門店「 Siroccoシロッコ 」がオープンしました。
“Sirocco“とは、サハラ砂漠から地中海に吹きつける南風の意味。店名通り、外観はまるで地中海性気候の爽やかで乾燥した風に満たされたような、地中海沿岸にひっそりと佇む小さなレストランを連想させます。

店内
開放的で清潔感のある店内 (ランチ時)
開けっぴろげの入り口に足を踏み入れると、外観から連想する通り店内は青と白の世界。
「いらっしゃいませ!」たどたどしい日本語と温かい笑顔に迎えられ、素朴さと清潔感が調和した雰囲気が伝わってきます。

リーズナブルな価格設定にビックリ!

メニューを見ると、まず値段の安さに驚きます。飲み物だと、あのノスタルジックな缶のチュニジアビール「Certia(セルティア)」がなんと370円。都内の他レストランでは、500~650円もするのに、ですよ。料理もメッザ(前菜の盛り合わせ)が350円、クスクス1300円~、ブリック(アフリカ揚げ餃子)525円~。平均単価は1000円弱といったところでしょうか。コースメニューもコストパフォーマンスが良く、とても惹かれる内容です。今回は一度ランチで食している品がはいっていましたし、他にも気になるメニューがたくさんあったので、アラカルトでオーダーしてみることにしました。

この値段だから量はあまり期待できないかな、と思っていたところにさっそくパンが。ブラックオリーブとハリッサ(唐辛子ペースト)つき。結構ボリュームがあります。パンは歯ごたえと粉の味が感じられる素朴なタイプ。少し難をいえばボソッとしているかな、とは思ったけれど、オイルが多めのハリッサといただくと、いける!

前菜の盛り合わせ(しつこいですが350円)は、4品盛り合わせで、これまたかなりのボリューム。思わず、このお店はこの先本当に大丈夫なのだろうか・・・と心配してしまったくらい。
この後、ブリックやクスクス、メルゲーズ(羊のソーセージ)、串焼きなどが心地よいペースで運ばれてきましたが、どれも満足感のある量でした。

さて、味のほうですが、ひとたび口にすると、どれも自然と笑顔になってしまうものばかり。私が座った席から、白髭の温和そうな料理人の姿が終始見えたからでしょうか、上品さがありながらも素朴さも感じられて、料理をいただきながらとても温かい気持ちになりました。
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