サービスと人柄のよさが料理をひきたてる家庭料理の店
「日本のみなさんは、ベラルーシがどこにあるのか知っている人は本当に少ないですね。料理は食べて合わないかたもいますけど、気に入ってくれたかたは、懐かしい味だといってよく来てくれますよ」
やさしい笑顔を浮かべながらも、どこか悲しみを含ませながら、流暢な日本語でこう語るのは、2002年10/15、麻布台にオープンしたベラルーシ家庭料理店『 ミンスクの台所 』をお姉さまといっしょに切り盛りするヴィクトリアさん。
ベラルーシは、東部国境でロシアと西部はポーランド、南部はウクライナ、北部はバルト3国に接している国で首都はミンスク。面積は日本の約半分の小さな国。
白ロシア、チェルノブイリ原発事故の被災国といったら、ピンとくるかたも多いでしょうね。1991年旧ソ連から独立する前は、世界地図に白ロシアと載っていたあの国です。ウクライナの北部にあったチェルノブイリ原子力発電所が事故にあった日、たまたまベラルーシのほうに風が向いていたため、被害者が多く出てしまった国でもあります。
ロシアの影響をかなり受けていることもあり、イメージが混同されやすいのですが、実際はベラルーシ人という民族もベラルーシ語という言語、もちろん料理も別にあり、独自の文化も持っています。
「日本人のみなさんは、ロシアというと寒いからウォッカばかり飲んでいるというイメージがあるかと思いますが、実はベラルーシは森と湖にかこまれた、自然がいっぱいの国なんですよ。場所によっては暖かいところもあります。」 とヴィクトリアさん。
「ミンスクの台所」は、六本木一丁目駅から徒歩5分のところにある、隠れ家的な家庭料理店。
店内は木造りの家具や棚で統一され、木のぬくもりと清潔感が感じられる、ホッと和める空間が広がっています。
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