これだけは食べてほしい!
お店の内観。昼は日が差し込み、夜はとてもムーディな雰囲気 |
小玉:例えば、はじめて来たとすれば、人参のムースを食べて、ブーダン食べて、仔鳩食べて。
来栖:この間、ボクの隣の席でも仔鳩食べてましたね。
小玉:仔鳩はたくさん出ますよ。
「シュマン」との出逢い!
店内。光が差し込むところと、このように個室のようなところもあります。 |
小玉:最初に来られた時は全く知らなくて、体が小さくて、伝票みてびっくりしたんですよ。料理だけでも10品くらい頼むんですもん。
来栖:最初にバーッと頼んでしまうとトラブルの元なので、途中でさらに2品くらい追加したんですよ。結局何品くらい食べたかなぁ。
小玉:その時、青首鴨の注文もあったんですよね。一羽で、って説明していて、これだけ書いてあるから、半身にして出したんですよ。そしたら、後で聞いたら注文は一羽だったと(汗)。あれにはビックリしましたね。だから2回目に来られた時は、神経使いましたね~。ボクは、たくさん食べる人って、やっぱり量のほうに脳がいってて、質とか味のほうはあまり構わないのかな、と思っていたんですが、来栖さんの場合、しっかりとした味の分析ができて、しかも量も食べられる。只者じゃないな、と。発言が鋭いですからね。本当に美味しいものが好きな人なんだな、と思ったし、そういうものを求めてたくさん食べてるんだな、と。来てくれる回数が増すごとに、どんどんこだわっていかなきゃならないなぁと思いましたね。それから、つけ加えると、たくさん食べられるので「鳩のぷるぷる」とかそういう料理もできるじゃないですか。だから面白いですね。
来栖:出したくても出せないんですものね、ポーションの問題で。あの時は普通の鳩を食べて、次にぷるぷる、あとキジも一羽食べました。あ、あと、一番最後に野うさぎが丸々一羽きたんですよね。そしたら、隣にいた8人くらいのお客さんが腰抜かしてて(笑)。いろいろ食べて、挙句の果てに最後は野ウサギがボーンときちゃったから、「なんなの、あの子は」って感じでしたよね(笑)。
小玉:5、6人前はありましたよ、あれは。しかもあの時は、仔牛のTボーンも2カット出したんですよ、たしか。
来栖:なんか、この間メールがきたんですよ。ボクをシュマンで見たことがあるって人から。「ありえない品数食べてました」って(笑)。どこ行ってもインパクト強いみたいですね。
小玉:強すぎです(笑)。最初はお互い不安なんですが、お互い分かり合えればだんだん良くなってくる。品数、レパートリーも増えてくるし。そこで、普通の人と思って考えるか、違うのか、で変わってきますからね。趣味みたいなことですよね。
来栖:ちょっと言い方悪いかもしれませんが、ボクは今やってる食のことって、あんまり仕事っていう自覚がないんですよね。普通のライターさんは、仕事として取材して記事を書くケース多いですが、ボクは基本的に取材ってしたことがないんですよ。ま、今日は、シェフとの対談本を作ることになったので、こうやってお話をさせていただいてますけどね。基本は、プライベートで行きたいお店に行って、「あ、あそこ美味しかったから○○に書いてみようかな」っていう風に、後から仕事になる感じなんですよね。
小玉:ボクもそれがベストだと思います。他のライターさんと違って、出だしがそういう趣味で食べつつ、記録をとっていたということで、個性が出ますよね。
新しい仔鳩料理を期待します!
オーナー兼ソムリエの柴田覚氏(左)、小玉弘道シェフ(右)とともに。 |
小玉:ん~、考えていることはたくさんありますね。
来栖:いちばん近いところでは?
小玉:まず、この店を盛り上げることです。今以上に。今までもずっとそれは思ってきたし、これからも思いますね。
来栖:ボク、ここには定期的に通いたいので、また電話で予約しますね。近々、新しい仔鳩料理が食べられることを期待して。今日はありがとうございました。
「シュマン」のオールアバウト記事はこちら
「シュマン」は、来栖けい最新刊「シェフと美食の王様 選び抜かれた最高の料理人11名と究極の680皿」の中でも大きく紹介しています。
「美食の王様 来栖けい オフィシャルHP&ブログ」
<店データ>
■シュマン
所在地:東京都港区赤坂2-17-7 赤坂溜池タワーANNEX
TEL:03-3568-3344
営業時間:11:30~13:30L.O./18:00~21:30L.O.
定休日:月曜日
東京メトロ銀座線溜池山王駅より徒歩3分、東京メトロ千代田線赤坂駅より徒歩3分。
地図:Yahoo!地図情報
HP:シュマン