ア・ラ・ルーシュ(5ページ目)

・お米料理（一口リゾット）

蔵尾豚バラ肉のリゾット

そして、先程のメインで出た「蔵尾豚」のリゾット。今度は「バラ肉」のほうを使われていて、バラ肉特有の脂っこさはほとんどなく、軽やかな生ベーコンのような仕上がりなのです。

また、メインの後にリゾットというコースの流れにされているのは、シェフ曰く「和食でいうところの〆の飯物的な役割にしたい」とのことで、メインの後でも食べられるように、リゾットのポーションは一口サイズ。私のような京都人、または和食愛好家にとっては、この〆のリゾットは食べていてホッとするというか、やはり最後は「お米」で〆が落ち着きます。

ただ、先述したスープ料理も然り、こういった料理は一歩間違うと、「ビストロ料理」になりやすいものですが、味わい・見た目・ポーション（盛り付け）が見事なまでに「レストラン」仕様となっているところが、シェフの技量の高さとセンスの良さ、なのです。

特に、レモンの皮の塩漬けを散らして、黄色が目を惹く鮮やかさなルックスと、山芋を細かくカットしたものを入れて、食感にアクセントを生み出す点など、随所に施された創意工夫は、さすが！　さらに皿の上で「黄色」を惜しげもなくアピールするあたりは、本場の名店で修行されたシェフだからこそ、の粋センスでしょう。


・デザート

梨のコンポート

デザートは、富山の梨を使ったコンポートと、フランボワーズのアイスクリーム。コンポートといっても、軽めの仕上げで素材を活かしてあるため、梨特有のシャキシャキ食感も健在。適度な果実感とアイスクリームの滑らかな酸味と甘味が、清涼感のある食後感にしてくれます。