6種類のかわいい前菜たち ア・ラ・ルーシュの贈り物 |
食べるのがもったいないほどキュートなルックスに仕上げられた料理の数々は、どれもとてもクリエイティヴで、実にユニーク。これだけ多彩な前菜を出せるレストランは、関西では本当に稀でしょう。この一年間で、ここまで感嘆できた前菜は、同じく大阪「ヴァリエ」のディナーコースぐらいしか記憶にありませんね。
そして、その内容はというと「豚足のコロッケ」「バジルのシャーベット」「ジャガ芋と生ハムのテリーヌ」「カナッペ」「フィレオフィッシュ?」「鱈と帆立のムース」「鶏肝を使ったガトーショコラ」「サーモンと焼き茄子のテリーヌ」の計7種類! まるで和食の八寸のような緻密な凝りようです。
写真左から「豚足コロッケ」、「フィレオフィッシュ?」、「鶏肝を使ったガトーショコラ」。 |
豚足コロッケのほうは、一流のフレンチシェフがコロッケを作ると、こんなに別次元のS級グルメになるのか、と改めて実感しましたし、インパクト抜群の「フィレオフィッシュ?」は前菜7種類の内の一種にも関わらず、タルタルソースまでもを手作りするという、手間暇のかかりよう! しかもパンズの変わりに使用されたシュー生地が、これまた軽やかなサクサク感で素晴らしい! これは一口サイズとは言わずにレギュラーサイズで食べてみたいと思えた、まさに究極のフィレオフィッシュ。尚、シェフ曰く、次回は「てりやき」にもチャレンジしたいとのことでした。
それと、「鶏肝を使ったガトーショコラ」も面白い! 本物のカカオマスを使用されているため、敢えて鶏肝の風味は控えて作られていて、カカオ+鶏肝(動物性食材)という組み合わせも、コニャックや胡桃の穏やかなアクセントと相まり、違和感なし。
いやはや、美味しいのはもちろん、一皿の上でこれだけクリエイティヴな世界観を描き出し、そこに食べ手を引き(惹き)込むセンスと実力はホントに凄いの一言。これは女性の方には是非とも経験していただきたいオススメ☆スペシャリテです。
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