シェフのスペシャリテ
・肉料理
添えられているのは、ヌイユ(平麺パスタ)で、これは残ったソースに絡めて食べると最適です。 |
オーブンにて3.5時間煮込んだ料理で、赤ワインの豊かな薫りと、潔いまでにシンプルなルックスが、これぞブルゴーニュ料理! といった感じ。食べるとほっと出来る懐かしさすら感じさせてくれます。
こういう一品が、メインでドーン! と大ポーションで出てくるだけで、シェフのベースとなるブルゴーニュ魂が強く伝わってきてウキウキしてきますね。味も、煮込みの際に入れる数種類の野菜が生み出す複雑味と、赤ワインヴィネガーによる緻密な酸味付け、それに煮込み加減の妙でしょうか、「これがオーストラリア産?」と呟いてしまう程に、格上感すらある味(肉食感)に仕上がっておりました。さすがはスペシャリテだけあって、柔らかさと旨味のバランスがとれた、素晴らしい調理技術力の冴え渡る逸品となっています。
・チーズ or ミニサラダ
このチーズを食べるために、バイザグラスをオーダーすべきでしょう。 |
それにしても、チーズがコースに標準装備というのも素晴らしいことですが、そのチーズがギリギリともいうべき食べ頃(ピーク)を迎えたものばかりで、供された時は思わず拍手してしまうほどでしたね。市販の買ったばかりのチーズでは、さすがにこれだけの熟成は求められませんから、レストランだからこそ出来る超熟成チーズ盛り合わせなのです。
内容は、「エズィー・サンドレ」、「サン・フェリシアン」、「ロックフォール」、「サント・モール」、「ミモレット」と合計5種のバラエティ溢れるラインナップで、無難なハード系チーズのみではない姿勢も、チーズ愛好家には嬉しい限りです。
次ページでは、デザートを御紹介します