夙川に生まれた新星レストラン

ル べナトン
「ル・ベナトン」の外観。
関西切っての高級住宅地といえば、すぐに芦屋が思い浮かびますが、その東に隣接する西宮市の夙川は、駅近くにまで緑深き邸宅が建ち並び、真に上質な環境を求める層に人気の、お屋敷町と言えるでしょう。神戸にも大阪にも、すぐに食べに行けるアクセスに恵まれた、この界隈の住人は、味にうるさい人が多いというのも当然といえば当然ですが、2008年12月、その期待と要求に答えるべく、ブルゴーニュ地方ボーヌのミシュラン星付きレストランで4年間修業された気鋭のシェフが阪急夙川駅近くに新店をオープンされました。

場所は阪急夙川駅すぐ近く。駅を降りて夙川を渡り、ローズマリーの植込のある歩道を、5分ほど歩くとル・ベナトンに到着です。

シェフ。
シェフの高谷 慶さん。
その店の名はレストラン「ル べナトン(le benaton)」。地元である夙川出身のオーナーシェフ、高谷 慶さんは31歳という若さでありながら、自身が修行されたボーヌのレストランの名前を、そのまま貰われるほど信頼が厚かった実力の持ち主。

le benaton ベナトン。
シック&モダンで落ち着いた店内。 外の喧噪が嘘のような非日常空間。これぞレストランです。
ドアを開けてまず細長いアプローチを進み、突き当って左に折れると、茶と白と黒で構成された、シンプルで洗練されたダイニングスペースが左右に広がります。特に、右手前の壁面一杯に設えられた特注のワインセラーが圧巻ですが、その中身の97%が「ブルゴーニュ」と聞いて、ブルゴーニュ料理に対する思い入れの深さが伝わってきます。

ブルゴーニュ料理といえば、クラシックなブッフ・ブルギニヨン、コック・オ・ヴァン、エスカルゴ・ア・ラ・ブルギニヨンヌなど、素朴な田舎料理(ビストロ料理)というイメージがありますが、高谷シェフは素朴な料理を基本にしつつ、独自のヴァリエーションを加えて、上質なレストラン料理として昇華されており、今後はブルゴーニュ・スタイルを伝える「レストラン」にしたいと抱負を語られます。

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