同性カップルに学ぶ、性別役割分業について
同性カップルは、どちらかが「男役」もう一方が「女役」ということはない。 |
歌川さん:一番多い誤解は、どちらかが男役で、もう一人が女役だと思われることです。女以上に女らしいはず、と思われたりね。別に、男、女にこだわらないんです……。あと、世間ではゲイは「男の気持ちも、女の気持ちも分かる」ように言われることがありますが、正直どっちも分かりません(笑)。女性からは生理痛の話をされたり、男性からは風俗の相談をされたりするけれど、わかりたいんですけど分からないんですよ(笑)。もともと人間は、他人の気持ちはあんまりちゃんと分からないのっ!(笑)。
ガイド西郷:同性カップルには、ノンケのカップルのような、男=「夫の役割」、女=「妻の役割」という性別による役割分担がないですよね。それぞれが得意なものを担当したり、二人で話し合いながら、柔軟に役割分担を決められる前提があるのが羨ましいです。
歌川さん:ノンケのカップルは、男は「夫」、女は「妻」と性別で、予めそのつもりで来られてしまうのは厄介ですよね。女性が男性に家事の分担を求めても、男性にはわめいているようにしか捉えてもらえなかったり。男の方から気持ちを変えてくれないとなかなか、変わらないですよね。そこはしんどいと思います。
ガイド西郷:歌川さんのカップルは、料理は歌川さんが担当ですよね?歌川さんがツレちゃんのために作るお料理レシピ・ブログ「ツレちゃんのブランチおもにノンオイル」は、本当においしそうな写真ばかりですよね。
歌川さん:僕たちの場合、分担に関しては、結構うまくやれていると思います。ただ、ゲイカップルでも、ノンケのカップルと同じように、何でもテキパキできる人と、ほとんど何もできない人が一緒になると、できる方が家のことをほとんどやってしまい、できない方は余計やらなくなってしまうケースもありますよね。
ガイド西郷:結局は、「少なくとも自分のことは、自分でやろう」という意識の差の問題なのかもしれませんね。ずっと実家暮らしの男性は、家のことは母親がやってくれて、結婚してからは、母親代わりの奥さんがやるものだと思っている傾向が見受けられますものね。