おじいさんのレシピ

初心者が梅干しを漬けるには、まずレシピが必要です。私はスコットさんがインターネットで探したのだとばかり思っていました。

……が、聞いてみたら、おじいさんのレシピでつくったとおっしゃるではありませんか! それまであまりご家族の話はしたことがなかったので(リアルレポートの取材を始める前だった)、その答えにまた驚いてしまいました。

スコットさんのご家庭では、けっこう日本食を食べていたみたいなんですね。なのでアメリカにいた時から既に梅干しが大好きで、日本に行ったら絶対に自分で漬けてみようと思っていたんですって。そして来日して初めての6月、スーパーで新鮮な青梅を仕入れて、さっそく漬けてみたらしいのです。

結果は大成功! そして3年たった梅干しを、御裾分けでいただいたことがあります。

スコットさんが漬けた3年ものの梅干し(実物です!)

食べてみると、塩が効いた昔ながらの梅干しで、何だかとても懐かしい味がしました。最近、我が家にある梅干しは、減塩だったり蜂蜜を入れてマイルドにしてあったりで、昔の味とはちょっと違うのです。だから懐かしく感じたのでしょうね。おじいさんが大切に取っておいたレシピだったと思います。たぶん、おじいさんのお母さんから教わった……。

その時は、「おばあさん」ではなく「おじいさん」というところが面白いなあと思い、スコットさんのお父さんも時々キッチンに立つと聞いていたので、男性がよくお料理をするご家庭なのかな……という感想しか持っていませんでした。

しかし、第15~17話の家族旅行の取材をさせていただき、梅干しのレシピに込められた深い深い思いに気づかされたのです。それは……


再び、おじいさんの人生をたどってみます……