国際結婚/国際結婚アーカイブ

流産の宣告に2人で泣き続けた日

妊娠発覚からちょうど1カ月たった日、直美さんの体調に異変がありました。急ぎ病院に行くと、なんと赤ちゃんの心音が聞こえないとのこと!? やがて2人は、悲しい現実に立ち向かうことになるのです。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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実在の20代国際カップルに密着取材させていただいているリアルレポート第6弾です。
今までのお話は
 第1話 「運命? 偶然? 初めての逆ナンパの出会い」
 第2話 
「交際発覚! きっかけは姪っ子のおしゃべり」
 第3話 「家族に会うことが決意の決め手に!」
 第4話 
「オメデタ! そして桜の下でプロポーズ!」
 第5話 「結婚手続き、スムーズに進めるコツ」
をご覧ください。

赤ちゃんの心音が聞こえない!?

不安が心をよぎる日々が続いていました
妊娠が分かってからちょうど1カ月たった5月8日のこと、会社にいたスコットさんの携帯に直美さんから電話が入りました。どうやら不正出血があったらしいのです。銀行の先輩からすぐ病院に行ったほうがいいと言われ、スコットさんも仕事を中断して付き添いました。

通院している病院がたまたま休診日だったため、別の産婦人科へ。実はこの数日前にいつもの病院で8週目の診察を受けた時、担当の女性の先生から「赤ちゃんの心音がまだありませんね」と言われ、不安を感じていたそうです。

その病院での結果は……

医師の言葉をそのまま使えば、心音が「まだない」ではなくて、きっぱり「ない」だったそうです。愕然とする直美さん。このままでは流産の可能性が高いとのことで、明日かかりつけの病院でもう1回検査するように言われました。

スコットさんのいる待合室へ戻った直美さんは、言葉にならず黙って首を横に振りました。彼は、自分はお医者さんに会う必要はないのか?と聞き、さらに、赤ちゃんの心音はないの?と尋ねました。直美さんはうなずき、体の中が涙でいっぱいになったように感じたそうです。

「私たちはひどく悲しむというより、静かに現実を受け止めるという感覚だったと思います。その日、赤ちゃんの成長がないことを受け入れ、だからこそ私たちは、夜と朝、お腹の赤ちゃんに話しかけたのです。スコットは涙をぐっと体へ押し込むので、鼻水がたくさん出ていました。彼はとても静かに泣いて……。スコットが泣くと、私は何だかとても癒されたような気がしました」

予定通り、籍を入れよう!

直美さんには、気になっていたことがありました。
「もう赤ちゃんはいないかもしれないのだから、急いで籍を入れる必要はないのではないか……? それに、もし私がもう子どもができない身体だとしたら……」

決して直美さんが結婚したくないということではなく、スコットさんのことを考えると、このような思いがふと湧いてきてしまったのだそうです。『自分の気持ちをすべて相手に伝えること』をモットーとする直美さんは、このことも率直に彼に聞いてみました。

「もしも私がもう赤ちゃんができない身体だとしたら?」
「そんな訳ないと思うけど」
「でも、もう急いで籍を入れる必要はなくなったでしょ?」
「え、ナオミは入れたくないの?」
「ううん、そんなこと、ないけど……」

スコットさんは全然、意に介してない様子。きっと直美さんもそうだったと思いますが、やはり女性としては気になる部分だし、相手に確認しておきたいものなんですよね。かくして、予定通りに入籍!ということになりました。

病院の後、お2人は婚姻届けの用紙をもらいに市役所に行き、その日に新しい印鑑も注文しました。


直美さんは予知夢を見ていた……!?

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