国際結婚/国際結婚アーカイブ

流産の宣告に2人で泣き続けた日(2ページ目)

妊娠発覚からちょうど1カ月たった日、直美さんの体調に異変がありました。急ぎ病院に行くと、なんと赤ちゃんの心音が聞こえないとのこと!? やがて2人は、悲しい現実に立ち向かうことになるのです。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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2人で泣き続けた日

流した涙の分だけ2人の絆は強くなりました
そして5月9日。2人とも休みを取って、いつもの病院に行きました。もう覚悟は出来ていたそうです。受付を済ませ、待ち時間のあいだ、近くのスターバックスへ。入店しようとした瞬間、そばのイスにいた赤ちゃんが目に入りました。その時、2人は同じことを考えていたそうです。それは……「スコットにそっくり!」。2人は顔を見合わせて笑いました。

赤ちゃんのおかげで気持ちが和んだのか、2人はそこで前向きな時間を過ごせたそうです。その1時間で、アメリカから送ってもらったスコットさんの出生届けを日本語に訳し、その後、病院へ。診察の結果は、やはり赤ちゃんはもう育っていないとのこと。これで決定的になってしまいました。直美さんは涙が止まりません。せっかく授かったスコットさんの赤ちゃんだったのに……。

その後の処置として子宮内膜を除去する手術が必要だそうで、別の病院で受けなければならず、その説明などを聞きました。

帰りの車の中でもう一度泣き、スコットさんのお母さんへ国際電話で報告をしました。お母さんは直美さんの気持ちを心配してくれている様子で、とても優しかったといいます。そして、スコットさんもお母さんの言葉に声を詰まらせ、早めに電話を切ってしまいました。彼はまた鼻水でした。

(その日の午後、お2人は入籍手続きをするのですが、詳細は第7弾の記事でお伝えします)

実は予感があった?

結婚についてはカンが働いた直美さんでしたが、実はこの時も何か予感するものがあったようです。

「赤ちゃんが、まだ早いのに、私の手のひらに出てしまう夢を2回見たんです。それでとても心配になってしまって……。スコットはそんな私のことを、かなり心配していたようです。家族や周りのみんなからは大丈夫だよと言われていたのですが、どうもそんな気がしなくて……」

お医者さんの言葉にも敏感になりました。
「何回目かの通院からは、流産の話をよくされてたんです。既に危ういと思っていたのか、あるいは妊娠初期の医師としての義務なのか、分かりませんが……。特に最後に診察に行った時は、普段とても柔らかく話す先生の口調がいつもと少し違っていたので、やはり気になりましたね」


こんな時に結婚式に出席……


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