国際結婚/国際結婚アーカイブ

自慢というより誇り、普通の結婚と何ら変わらない…… 「国際結婚って自慢?」の真実(4ページ目)

「国際結婚している人って内心はすごく自慢しているみたい」という声を少なからず耳にします。そこで「あなたの一票」で「国際結婚って自慢?」をテーマに本当の気持ちをうかがってみました。結果は?

執筆者:シャウウェッカー 光代

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3位:タイヘンで自慢どころではない……22%


5組に1組のカップルが、国際結婚は「タイヘンで自慢どころではない」と感じているようです。

この“タイヘン”な状態は、推察するに幾つかのケースがあると思われます。

1つ目は、夫婦仲は円満で問題ないのですが、異国での生活がタイヘンなケース。言葉がまだよくしゃべれない、パートナーが外出中は一人ぼっちになってしまう、まわりに日本人あるいは同じ国出身の人がほとんどいない、生活習慣になじめない、相手の家族とのつきあいがタイヘン、などなど……。新婚カップルに多い例ですが、国際結婚ならではの問題点と言えるでしょう。

2つ目は、自身の異文化適応に加えて、家事・育児がタイヘンで、近くに助けてくれる家族もなく、いっぱいいっぱいになってしまっているケース。結婚で外国に住むようになった日本人女性や、海外から嫁いできた外国人女性たちが、陥りやすい状況ではないかと思います。

それを見て何とかしてあげたいと思っているご主人も、「タイヘンで自慢どころではない」と感じているかもしれません。
反対に、妻の切羽詰った状態にまったく気づかない夫もいるでしょう。それでまた妻の不満が溜まったりして……。「ホントに国際結婚ってタイヘンなんだからー。自慢どころじゃないわよ」という声が聞こえてきそうです。

ただ、こんなグチで気がすむレベルならまだいいほうで、こういう状態が引き金となり、鬱や引きこもりになってしまう方もいますので、パートナーはいつも注意して見ていたり、なるべく話を聞いてあげるようにすることも大切です。

もう1つは、もっとシリアスな状況に陥っているカップルです。
日本人同士でさえ、恋愛時代と結婚生活で相手の言動が変わってきたりすると、ギクシャクしてしまう夫婦がいるのですから、それに国際結婚という要素が加わると、事態はさらに深刻です。

実は私、そんなカップルをたくさん見ています。
夢のような海外での暮らし、日本人男性とはちょっと違って優しくしてくれる彼、絵ハガキのような場所でのロマンチックなデート……。そんな生活が結婚後も続くと思ったら、現実は違った……。彼も結婚前とは変わってしまった気がする……。身近に相談できる人もいない……。自分の気持ちを英語ではうまく伝えられないし、最近は相手が何を考えているかすら分からない……。

ここまでくると、2人の間には、“文化の違い”“結婚観の違い”“言葉の壁”が、深い溝となって横たわるだけです。ときにはそれに“経済観念の違い”や“人生観の違い”まで加わることもあります。
「自慢どころではない」という言葉が重みをもって伝わってきますよね。

もしもこのような状態に陥ってしまっている方がいたら、できるだけ早く誰かに相談することをおすすめします。自分の家族や友達、身近にいて信頼できる人、パートナーの友達で親しくしている人、地元の日本人会などのサポートグループ、専門のカウンセラーなどです。それだけで煮詰まった気持ちがほどけることもあります。解決策が見えてくることもあるでしょう。

あとは、2人で話し合う時間をもつこと。第三者を交えてでもよいかもしれません。言語はまだ不得手でも、最低限、自分の思いを伝える努力は必要です。一生懸命話していれば、伝わるものはきっとあるはず。あきらめないで。

それぞれの問題点を抱えるみなさんが、いつの日か、タイヘンな状態をがんばって乗り越えたことが「自慢」となる日がくることを、心から願っています。

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