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国際結婚……親の反対を乗り切る10カ条

国際結婚をする人の実に半数以上が、親から反対されています。では、具体的にどんなことをしたら、親を説得でき、結婚に同意してもらうことができるのか……。10カ条にまとめてみたので紹介します。ふたりでできることから始めていきましょう。

執筆者:シャウウェッカー 光代

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国際結婚で親の反対を乗り切るための10の方法

国際結婚で親の反対を乗り切るには?

国際結婚で親の反対を乗り切るには?

国際結婚をする多くの方が、親から何らかの反対を受けています。 特に日本の親のほうが反対しているケースが圧倒的。そこで、具体的にどんなことをしたら、親を説得でき、結婚に同意してもらうことができるのか、国際結婚した方のご意見を参考にまとめてみました。

題して「親の反対を乗り切る10カ条」。といっても、親が反対していても強引に事を進めて乗り切る、ということではありません。困難な状況を、なんとかがんばって途中で挫折せずに切り抜ける。のりこえる」ということです。

さあ、ふたりでできることから始めていきましょう。
   

1.両親とよく話す

反対されたら、まず両親となるべく話すように心がけましょう。そして、パートナーの人柄やふたりの結婚の意志などを、誠心誠意伝えます。もちろん、1~2回話しただけでは、親の気持ちはなかなか変わらないとは思いますが、話し合う時間をもつこと自体が大切なのです。

そもそも自分の将来について親とじっくり話すことなんて、それまであまりなかったのではないでしょうか? ましてや、自分がどんな人が好きかとか、どんな結婚をしどんな人生を送りたいと思っているかなんて、親との会話の話題にすらしてこなかったという人が大半ではないかと思うのです。

ですから、これを人生初めてのいい機会だと思って、両親と真正面から向き合い、真摯な気持ちで伝えてみてください。どのくらい真剣かということは、その態度と言葉から自ずと通ずると思います。

事例
「私は、説得し続けてもどうしても通じないなら、駆け落ちしてでも彼女を守ってあげたい、一緒になりたいという気持ちで両親を説得しましたが、そのくらい心底真剣に説得しないとなかなか通じないし、中途半端な気持ちは見透かされてしまいます。」

ただ、話し合いですから、あなたの気持ちを一方的に伝えるだけではだめ。両親も自分たちの思いをぶちまけないと納得しないでしょうから、親の話も聞く耳を持ちましょう。
 

2.両親の性格を考えて

両親の反対は、あなたの幸せについて確信が持てないからこそ、というのが根っこにある場合が殆ど。両親の性格に合わせて臨機応変に対策を打ちましょう

両親の反対は、あなたの幸せについて確信が持てないからこそ、というのが根っこにある場合が殆ど。両親の性格に合わせて臨機応変に対策を打ちましょう

両親に話をする際には、多少の作戦も必要です。父親か母親か、どちらに訴えかけたほうが分かってくれそうか、またどんな点をとりわけ強調して話したほうが親が納得するのか、そのへんを考えて話し合いにのぞみましょう。

たとえば、相手がまだ学生で収入がない場合、両親が最も心配しているのは生活費などの経済面です。そういうときは、彼の将来設計をきちんと伝え、ふたりでちゃんと生活プランをたてていることなどを話しておくとよいのではないでしょうか。

他の人が成功した作戦が、即あなたの両親にも通用するというわけではありません。親の性格をいちばんよく知っているのはあなたですから、両親の性格を考えたうえで、あなた流にアレンジするなど工夫してみてください。
 

3.家族や親戚の誰かを味方につける

この外堀から埋めていく作戦は、かなり功を奏しているようで、成功例もたくさん聞いています。

お母さんが応援してくれてうまくいったという方、お兄さんが味方になって一緒に説得してくれたという方、叔母さんが力になってくれ両親に働きかけてくれたという方、いずれも最終的には両親から結婚を認めてもらっています。特にあなたが海外に住んでいる場合は、日本の両親の近くにいる兄弟姉妹や親戚の人のバックアップ効果は絶大です。

ぶつかり合っている両親とあなたの間に第三者が入ることで、険悪なムードが多少なりとも和らぎますし、第三者の意見のほうが両親も素直に聞けたりすることもあります。または、素直にホンネを漏らしたり。あなたには言えない本当の理由が分かるかもしれません。親は特に子どもには「寂しい」などの弱音を吐けないのですから。

意外に気づかないのが両親の健康状態。ふだんは元気そうにしていても、50~60代ともなると身体的な衰えを自身がひしひしと感じる年代であり、高血圧や糖尿病、ガンなどのリスクも高くなってきます。まだ若い私たちにはなかなか分かりにくいことなのですが、両親はそんな不安からあなたになるべく近くにいてほしいと思っているのかも。そんな話も、同年代の親戚の方なら聞きだしてくれるかもしれません。
 

4.彼・彼女を両親に会わせる

両親の世代では、外国人に対して特定のイメージをもってしまっている人がいるかもしれません。会ったこともないのに拒否反応を起こしている場合も

両親の世代では、外国人に対して特定のイメージをもってしまっている人がいるかもしれません。会ったこともないのに拒否反応を起こしている場合も

まさに案ずるより産むが易し。相手を両親に会わせることです。もちろん、いきなりはダメですよ。まず両親に話をしておいて、家族の誰かを味方につけ、根回しをしておいてから、来日計画をたててください。

これもかなりの成功例があります。なかには、数年にわたって強固に反対されていたのに、日本に来た彼を実家に連れていって会わせたら、拍子抜けするくらいアッサリOKをもらったという方もいます。理由としては、やはり話で聞いただけでは、どういう人物なのか思い描きにくいということが大きいと思います。

ですから、実際に会って、相手の姿を見て、言葉が通じないまでも何となくコミュニケーションがとれることが分かると、ホッと安心するのでしょう。
そのうえ、自分の娘・息子のことを思い、結婚の許しを得るために遠く日本にまでやってきて、一生懸命に自分たちに話しかけている様子を見れば、その熱意にほだされるというものです。

事例
「強行して彼を連れて実家へ帰りました。玄関止りか、殴られるかと内心ヒヤヒヤしてましたが、実際会ってみると、親も安心したのか、いやにフレンドリーでした。」

「結婚するまでに彼に4、5回、日本に来てもらって、両親と話をしてもらいました。本当、回を重ねるごとに打ち解けていくって感じでしたね。結局結婚を決めてから実際に結婚するまでに3年かかりましたが、両親も喜んでくれてるし、結果的には長かったとも思わないです。」

「彼は、学生にもかかわらず、少しでもお金を貯めようと、仕事を始めて、お金を貯める努力をしてくれました。そして、1年後、自分で貯めたお金で、彼は、私の親に会いにきてくれました。私の親は英語を話せないし、彼は日本語を話せない。でも、彼は何とか私の親に自分を知ってもらって、仲良くなろうと、ジェスチャーなどを使って、必死に会話をしようとしてくれました。そのおかげで、私の親は国際結婚に対して、考えを変え、反対するどころか、結婚はいつするの?と、催促されるようになりました。つまり、大賛成してくれています。」
 

5.単語でいいから日本語を練習してもらう

両親に会いに行くことが決まったら、パートナーに単語でいいからいくつか日本語を覚えてもらいましょう。これでけっこう誠意が伝わるものです。カタコトでも一生懸命日本語を話そうとしてくれていると、日本人としては素直にうれしいものなのです。

「コンニチワ」「ワタシノナマエハ○○デス」「アリガトウゴザイマス」程度でいいでしょう。もしお母さんの手料理を食べる機会があるのなら、「オイシイデス」も教えておくといいかも。こんな微笑ましい事例もありました。

事例
彼が「オ~! パパさん、ママさん、はじめまして~と慣れない日本語でハグした時の両親の照れ笑いは、私をびっくりさせました。」
 

6. 手紙やハガキを送る

メールでもいいのですが、親世代には手書きのもののほうが、気持ちが伝わるような気がします

メールでもいいのですが、親世代には手書きのもののほうが、気持ちが伝わるような気がします

なかなか日本に帰れない場合は、まめに手紙やハガキを出しましょう。手紙は1カ月に1回、ハガキは1週間に1回程度でいいのでは……。なかには、手紙を2~3週間おき、ハガキを2、3日おきに郵送しているという方もいました。

大事なことは、送り続けるということです。一方通行でもいいのです。全く返事がないと、徒労感におそわれることもあると思いますが、それでも送り続けてください。あなたから発信することをやめないでください。他愛ない日常のおしゃべりをするような感じで、さらっと書いて送りましょう。そのうちご両親もなんとなく心待ちにするようになると思いますよ(あなたには何も言わなくても)。

私自身は、親の反対にあったら、上記のようなハガキ作戦を展開しようと思っていました。ハガキだったら嫌でも内容が見えてしまうので、たぶん読んでもらえると思ったのと、手紙より書くのが簡単で、切手代も安いですから。

それに、文面が少ないと、内容が重くならずにすむと思ったのです。一生懸命手紙を書いていると、知らず知らずのうちに長くなり、怨念がこもってしまいそう。その点、スペースが限られているハガキなら、アッサリすっきりまとめられそうですから。内容も「認めてください」ばかりではなく、ふたり人の日常の様子などを気楽に書いていこうということまで考えていました。
 

7.多少の開き直りも必要

親がガンコでにっちもさっちも行かなくなってしまったときは、多少の開き直りも必要です。ただし、親に対して開き直った態度をとるということではなく、自分の心の中で、ということです。

親が結婚に賛成してくれなくても、これは自分の人生なのだから、最終的には自分が選んだ道を行くくらいの気持ちは、胸のなかにもっていてかまわないと思います。それがあなた自身の行き詰まった気持ちの逃げ道にもなりますしね。特に長期戦になりそうなときは、この逃げ道は必ず必要になってきますよ。
 

8.気の持ちようを変える

両親の考え方や気持ちを変えてもらおうとする作業は、なかなかどうして大変なことです。それよりずっと簡単なのが、自分自身が変わってしまうこと。自分の気の持ちようで、底なしの泥沼から気分的に抜け出すこともできるのです。

たとえば、相変わらず反対の姿勢を崩さない両親には、「それだけ私のことを心配しているんだわ」と思い(ムリやり思ってしまうのがポイント)、ガンコ親父には「父親のメンツでそう簡単に折れることはできないんだろうなあ」と解釈し、ヒステリックになる母親に対しては「お母さん、すっごく感情的になっているけど、私も親の立場になったらああなるかもしれない」と一歩下がって見る。

こんなふうに、親の言葉を正面からまともに受け止めてしまうのではなく、半身ひいたくらいの状態で柔軟に受け入れていくと、あなた自身がとってもラクになるはずです。やってみて!
 

9.焦らない

両親に許してもらえるまでは、焦らないことも大事。むしろ時間をかけてゆっくり話をするくらいのつもりでのぞみましょう。なかには、3年、5年と辛抱強く説得し続けて成功した人もいるのです。
 

10.諦めない

そして、諦めないこと! いくらガンコな両親だって、硬い岩盤ではなく生身の人間なのですから、いつかは気持ちがやわらぐ日がくるはずです。

明けない夜はない。朝は必ずやってくる。春が来ない冬はない。岩盤のような氷もやがては少しずつ溶け始める。<そんな言葉を自分に言い聞かせ、明るい未来のイメージをもって、ふたりで力を合わせて乗り越えていってください。

あなたが幸せであること、そして幸せそうなあなたの姿を見せることが、最終的にはご両親へのいちばんの説得材料になるかもしれません。

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