暮らしの歳時記/冬の行事・楽しみ方(12~2月)

バレンタインデーの由来~なぜ日本は女性からチョコ?

バレンタインは早春の風物詩。その由来を知ると、愛する人に“愛しています”と伝えたくなるかもしれません。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

暮らしの歳時記ガイド

今年はどうしようかな…悩むのも楽しい時間です♪
バレンタインの季節がやってきました。ご存知のように、女性から男性にチョコレートを贈るのは日本独特の風習ですが、チョコレートや愛の告白にとどまらず、早春の風物詩になっています。

もっと素敵にバレンタインを過ごすためにも、由来や日本事情を知っておきましょう。


バレンタインデーの由来と真実

バレンタインデーの発祥はイタリアです。古代ローマでは、2月14日は女神ユノー(juno/ジュピターの妻で、結婚・出産を司り、夫婦や国家の守護神とされる最高の女神)の祝日で、翌15日から春の訪れや豊穣を祝うルペルカーリア祭が開催されていました。この祭には独特の風習があります。前日(2月14日)女性たちが入れた名札を、翌日男性が引いてカップルをつくり、お祭りの期間中恋人として振舞うというもので、そのまま恋に落ちて結婚することも多かったそうです。

バレンチノ司祭は、愛するふたりの結婚をとりもちました
ところが、皇帝クラウディウス2世がローマ帝国の兵士の士気が落ちることを懸念し、兵士の結婚を禁じてしまいます。そこで、そんな若者たちを哀れんだバレンチノ司祭が、恋に落ちた兵士と娘を密かに結婚させるようになりました。それを知った皇帝は怒り、バレンチノ司祭にキリスト教を捨てるよう迫ります。当時、キリスト教は迫害されていたのです。しかし、司祭がそれを聞き入れなかったため、見せしめとして269年(あるいは270年?)2月14日にバレンチノ司祭を処刑してしまいました。

世界各国、お互いの愛を確かめるためにギフトを贈ります。
やがて、496年にルペルカーリア祭が廃止されると、2月14日がキリスト教の殉教者・バレンチノ司祭を祀る記念日となり、恋人達が愛を確かめ合う日になりました。バレンタインはバレンチノの英語読みです。
※1962~65のバチカン公会議によって、カトリック教会では、9世紀に生まれた聖職者兄弟の記念日に代わっています。


こうして、恋人達が愛を確かめ合う日として世界各国にバレンタインデーが広がり、お互いにカードやギフト(花、チョコレート、キャンディー、アクセサリーなど)を贈って愛情を伝えるようになりました。

では、なぜ日本では女性から男性へチョコレートを贈るのでしょう?  >>>
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