いいだばし萬年堂
左は「御目出糖」 右は抹茶入り「高麗餅」 |
お赤飯そっくりの蒸し菓子「御目出糖(おめでとう)」は萬年堂を代表する銘菓。こし餡に餅粉などを混ぜ合わせたものをそぼろ状にし、蜜漬けの豆を乗せてお赤飯そっくりに蒸し上げたお菓子です。また、京都の流れを汲む同店の店頭には、京都でよく見られる、こし餡に小麦粉(同店は餅粉)などを混ぜて蒸したものを揉み込んで作る「こなし」などの上生菓子が並びます。
ひし餅形の「三段高麗餅(こうらいもち)」
名物「御目出糖(おめでとう)」 をひし餅形で |
私の実家では食べやすさを考えてか、ひし餅の代わりにひし形の甘いおこしを飾っていました。ネチョネチョと歯にくっつくおこしは家族の好みに合わず、いつも残っていたことを思い出します。「三段高麗餅」の外見は、かつて我が家に飾られていたひし形のおこしと似ていますが、歯にくっつく心配のない、モチモチとした蒸し菓子です。
三段高麗餅は「御目出糖(おめでとう)」と同じ製法ですが、こし餡の代わりに、北海道の大福豆で作る白餡が使われます。もっちりとした食感が特徴で、そのまま食べても美味しいのですが、私のお勧めの食べ方は、蒸し器で少し温め直すこと。日が経って多少固くなっていても、蒸し直すことでもっちりとした食感がよみがえります。
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