そば/東京のそば屋

神楽坂・山せみ訪問記(2ページ目)

最近蕎麦屋さんの集積が著しい神楽坂。この街のどまんなかで、のびやかな空間がうれしい手打ちの店。

執筆者:井上 明


さしあたっての暑気払いは、ぬる燗の澤乃井をちびり



暑い日に、蕎麦屋でビールなんてのはいただけない。やはり、ここは、水では癒されない乾きを「そば前(=そば屋で楽しむ日本酒のこと)」でじっくりと潤したい。

こうして、業務に流されている昼間のスイッチを、ゆっくりと切断して「off」のモードへ。そうデジタルみたいにぶっつり切っちまうんじゃなくて、フェードアウトさせるように時間をかけて、自分に還っていく時間を愉しみつくすのよ。ふふふ、至福。



所望したのは、きりっとした味わいを期待して、辛味ぶっかけ950円。なるほど、整った麺線も清々しく、実にいさぎのよい蕎麦かと思う。



最後に供されるそば湯は、たっぷんと音がするほど濃くて、少し硬派な系統の汁をほどよくのばして至福のフィナーレをしめくくる。



それにしても、神楽坂、よいそば屋が高密度に集積する街になってきました。

【神楽坂 山せみ】

新宿区神楽坂5-31-1F
03-3268-7717
11:30~15:00 / 17:30~22:30
年中無休
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