え、長~いそばにするために、短か~い麺棒を新開発!?
そーなんです、ちょっと面白いでしょ。実は、昔から麺の長さについては、そば八寸、うどん一尺と云われてきました。
さて、この八寸(約24cm)なんですが、その長さは麺の全長のことではなく、二つに畳んで舟(容器)に納められた姿の長さなんです。のしたそばは畳んでから切りますが、舟と呼ばれる業務用のそばの容器は、大抵奥行が九寸(27cm)以上あります。ここに切ったそばを納めるわけなんですが、一本のそばは手前で繋がっているため、上から見て24cmに畳まれたそばは、実はその倍の48cmの長さをもっているのです。
だって、一本が八寸、つまり24cmなんていうそばは、真ん中をつまんだら、片方が12cm程度になってしまうわけで、とても情けない長さになってしまいます。仮に、そのそばの一番端をつかんでも、手のひらを大きく広げたときの親指から小指の先までの長さ(約20cm位)よりちょっと長いだけ。だから、24cmのそばでは、とてもつつっと手繰っていただくわけにはいかないのです。だから、そば八寸とは最低でも24 cmの倍以上、48cm~52cm位のそばの事を指すと考えた方が自然でしょう。
ちなみに、うどん一尺のほうは、これも打ってみればわかります。うどんは、どんなに畳んでも畳み目で切れることはありません。むしろわずか一尺の長さに仕上げることのほうが難しい位です。讃岐うどんを1kgの中力粉で打つと、75cm角ののしあがりになります。つまり、このケースでも一本の長さは75cmとなります。やはりうどんの場合も、奥行一尺の容器を用意しましょうという解釈にしたほうがすっきりすると思いませんか?
長い麺に仕上げるためには、そばをのすときに、できるだけ横幅を出せばよいのです。横幅は、麺帯を巻き取る「巻き棒」の長さに制約をうけますから、長い麺を打つためには、必要十分な長さの巻き棒を用意する必要があるのです。
そばの長さを50cmに仕上げるということは、包丁目は巻き棒と並行して入りますので、生地の横幅を100cm以上にしなければなりません。100cmの横幅の生地を取り扱うためには、長さ120cm以上の巻き棒が必要となります。
詳しくは、こちらのバックナンバー▼/gm/gc/219931/をご覧ください。
でも、これに加えて、とても短か~い麺棒が、長~いそばをのすために、いまブレイク中なんです。