4/4 ル・カネトン（大阪・谷町六丁目） [大阪グルメ] All About

ホテル出身のパティシエが作るデザート

・ブランマンジェ　柑橘のジュレに浮かぶブランマンジェ　ヨーグルトのグラス

現在、こちらのデザートを担当されているのは、シェフやソムリエと同じ「ニューオータニ」出身のパティシエール。そのため、カジュアルなビストロスタイルにも関らず、しっかりとしたアシェットデセールが楽しめるのです。

今回いただいたブランマンジェも、三つの味をそれぞれで食べても良いですし、混ぜて食べても濁った味にならない、清涼感のあるデザート。フォアグラや鴨料理をいただいた後にはピッタリのデザートです。

・プティフール
最後はコーヒーとプティフールで締め。カジュアルにも関らず、しっかりとプティフールまで出すところに、オーナー二人の「楽しんで欲しい」という思いがあふれていますね。自家製の洋梨のフィナンシェとトリュフチョコで、満足感も倍増です。

さて、最後にアラカルトから、こちらのスペシャリテ（名物料理）をご紹介しておきましょう。

贅を尽くした、最高の鴨料理を

・スペシャリテ　シャラン産仔鴨とフォアグラのロティ（5,250円）

どうだ！　と言わんばかりの豪奢なビジュアル。もちろん、ふっくらとした鴨肉は先ほどのロティと同じ。ソースにはポルト酒とマデラ酒を使ったコクに、トリュフの芳香を。さらにフォアグラを乗せて贅を尽くした、鴨のロッシーニ風。ずっしりとした料理には、もちろんフルボディのワインを合わせて。

鴨はもちろん、フォアグラもフレッシュ（冷凍でない）を使っているので、まったくと言えるほど嫌味がありません。こちらは特に、フォアグラのソテーなどがあまり好きでない方にも試していただきたい料理。もちろん、フォアグラはそれ自体で食べても良いのですが、儚さとでも言うべきその柔らかさから、ソースのようにもいただけるのです。それも新鮮なフォアグラですから、コクはあれどもくどさはなし。スペシャリテというだけあって、この店では最高価格の料理ですが、ハッピーなことがあった日にはぜひ食べたい一品です。

料理の質：価格の、素晴らしいコストパフォーマンス

鴨以外も美味。こちらは魚介たっぷりのブイヤベース(3.570円）

こちらの店のコンセプトはとても明確。「『おいしい』鴨とフォアグラを、カジュアルなスタイルと価格で」でしょう。正直なところ、「料理の量：価格」という点で考えれば、コストパフォーマンスはごくごく普通だと思います。しかし、「料理の質：価格」という点で考えれば、そのコストパフォーマンスには目を見張るものがあります。スタイルの違いはあれども、「サクラ」仕込みの素晴らしい鴨料理を、この価格でいただけるのですから。特に、「サクラ」でディナーの鴨料理を食べたことのある方なら、感動と言っても良いほどです。

グラスワインは銘柄を見ながらチョイス

もうひとつ、嬉しいのが深夜2時までの営業時間。そのため、7時～のディナータイム後、2回転目も狙えるのです。特に、グラスワインの充実ぶりも素晴らしいこちら。シャンパーニュで3～4種類、赤・白がそれぞれ5～6種類と豊富。名物のフォアグラに合わせて、ソーテルヌなども状態の良いものがあり、2軒目使いとしてアラカルト+グラスワインに最高の条件が揃っています。

レストラン仕込みの素晴らしい料理をカジュアルスタイルでいただける、大阪らしいフレンチは、使い方も幅広く、が嬉しいお店です。