大正建築リストランテ
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レンガ造りの荘厳な建物をまるごとリストランテに |
イタリア語で「リストランテ(ristorante)」という言葉は、フランス語の「レストラン」にあたる言葉ですが、その意味としてはフランス料理でいう「グランメゾン」に近いものがあります。料理・サービスと、最高級の空間。趣のある建物シリーズ第4弾は、「
リストランテ サリーレ」。1926年に建築された元銀行をまるごと使った、大正建築レストラン。京都が町家、神戸が異人館なら、大阪は大正建築、というわけです。
レンガ造りの荘厳な建物。ドアを開けると、ハッとする静寂なレセプション空間。レストランへの期待を膨らませながら、まずはウェイティングへ。1Fをレセプションとウェイティングだけに使うという贅沢な空間使いに心が躍ります。
束の間の時を過ごした後、2Fへ。フォーマルな出で立ちでドアを開ける、カメリエレ(サービス)に誘われると、そこは視界のほとんどを白に染めるダイニング。
まぎれもないリストランテ、特別な空間です。それは、宮殿のように豪奢な非日常感ではありません。天井のシャンデリアを除けば、潔白とでも言った方が良いでしょう。無駄な装飾をなくした空間。背筋を伸ばし、料理に、そして同席者に正対したくなる、気持ちが引き締まるようなリストランテです。
2Fが白を基調とした非日常的空間であるのに対して、3Fは木目ベースの落ち着いた空間。大切な集まりなどには、こちらを使いたくなります。
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