大阪グルメ/大阪のイタリアン

リストランテ サリーレ(大阪・肥後橋)(3ページ目)

これほどリストランテらしいイタリアンも、数少ないでしょう。大正建築を利用した赴きある建物、さっぱりとしていますが、確かな味の料理。静寂を保つエントランスから、身を正して行きたい正真正銘のリストランテ。

執筆者:渡部 功平

・メイン:オーストラリア産 仔羊のロースト 白いんげん豆のピュレのソース
中までゆっくりと火入れされた羊肉。肉汁の中に肉が泳ぐようなものではなく、肉の中に汁を閉じ込めて、噛むとあふれてくる。その歯ごたえも抵抗なくスッと入っていく、食感。味わいとしてはあっさり系ですが、しっかりとコントロールされたリストランテの料理です。

・デザート:旬果のミルフィーユ
最後はイチゴたっぷりのミルフィーユです。フルーツは季節により、イチヂクのこともありましたが、やはりイチゴを使うと華やかさが増しますね。皿の紋様とも合っていることが、いっそう華やかさをプラスします。

プティフール
・プティフール
最後はコーヒーを飲みながらプティフールを。このひとときが、リストランテならではのくつろぎタイム。食後酒として、数種類が揃うグラッパや、デザートワインなども良いでしょう。

リストランテの料理とは

カトラリーはオリジナルロゴ入りの上品なもの
カトラリーはオリジナルロゴ入りの上品なもの
僕にとって、正統派リストランテの料理は、とても難しいです。味付けが濃すぎてはいけない。料理に濃厚なインパクトを求める方の期待は、トラットリアの方に向かうでしょう。

そして華美すぎてもいけない。華やか過ぎる料理は、フレンチのように感じられ、どうしてもイタリアンを食べた、という実感を持ちにくいのです。僕がリストランテに求めるのは、素材を生かし、シンプルでありながら、おいしい料理。

リストランテを感じさせる、鹿児島産豚とフォアグラのパテ
リストランテを感じさせる、鹿児島産豚とフォアグラのパテ
その点、こちらの料理はまぎれもないリストランテの料理と言えるでしょう。濃い味つけでインパクトを与えるのではなく、素材そのものを前面に押し出した料理。たとえば、右写真の「鹿児島産豚とフォアグラのパテ」では、濃厚なパテに素材感のある生野菜を添えることで、爽やかな食後感を残します。パテという、素朴な一品を見事にリストランテの料理に昇華していると感じた一皿です。

「濃い」ではない、「広く・深い」味の料理を、格別な空間でいただける、大阪では数少ない本物のリストランテです。

レストラン外観
<店データ>
■「リストランテ サリーレ
所在地:大阪市西区土佐堀1-6-18
TEL: 06-6443-3600
定休日:第2・第3月曜日
営業時間:
昼   11:30~14:00(ラストオーダー)
夜   17:30~21:00(ラストオーダー)
交通・アクセス:地下鉄肥後橋駅より徒歩7分
地図:Yahoo!地図情報

HP:リストランテ サリーレ


■シリーズ-趣きのある建物
エピス(フレンチ・出町柳)
ア・プ・プレ(フレンチ・五条)
グランメゾン・グラシアニ(フレンチ・三宮)
リストランテ サリーレ(イタリアン・土佐堀)
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