7代目料理長が就任した新生「サクラ」

サクラ

7代目料理長を迎えたフランス料理 サクラ

「大阪で格調高い正統フレンチは?」と訊かれて、私が真っ先に思い浮かぶレストランがホテルニューオータニ大阪18階にあるフランス料理「SAKURA(サクラ)」。

その「サクラ」のシェフとして、トゥールダルジャン東京のエグゼクティブシェフから赴任された5代目シェフのドミニク・コルビさんが長く務めておられましたが、その後2010年6月から素晴らしい料理を作ってくださった6代目の小出裕之シェフに継いで、2013年8月から永井義昌さんが7代目のシェフに就任されました。

窓際席

大阪城を見渡せる窓際席からの眺望。春のサクラのシーズンはプラチナシートとなるようです。

躍動感溢れるワイズバッシュの絵があちこちに架けられたサクラのメインダイニングは、その西側が天井から足元まで一面のガラス張り。窓際の特等席に陣取ると、大阪城ホールの天井屋根越しに目の前の大阪城を手を伸ばしてたぐり寄せたい衝動に駆られます。目を移すと、左手には阿倍野ハルカス、右手にはブリーゼタワー、まるで大阪の空の中心に浮かんでいるような感覚で、大阪随一の眺めを誇るレストランと言っても過言ではないでしょう。

今回、7代目の料理長として就任された永井シェフは辻調を卒業と同時に、1986年オープンしたばかりのニューオータニ大阪に入社されて料理人人生をスタートされました。その後はロンドンのサボイへ研修に行かれましたが、まさにニューオータニ大阪ひと筋の生抜き料理人。コルビさんがシェフの時にはそのスーシェフとして5年間腕を揮われ、そのオートキュイジーヌの味と技術を十二分に吸収された方なのです。

永井シェフがサクラのシェフに就任されて心掛けておられるのは、コルビさんから受け継いだフランス料理を自分なりにアレンジすることはもちろんですが、「本場の高級フレンチでは牛肉はあまり出さない」という不文律に敢えて抗って、「世界に轟く高級ブランドとしての「wagyu」の中でも特に選りすぐった上質の肉を組み込んでフランス料理として味わってもらいたい」、という意気込みを語られます。

それもその筈、永井シェフが料理長就任直前まで任されていた部門はサクラの隣にある鉄板料理「けやき」。フレンチを一時離れ、肉のプロになるという経験を積まれて料理の幅を拡げられたからこそ、「そのままでも美味しい和牛を使って、フレンチのソースをつけても美味しい肉料理を出そう!」という熱い思いに繋がっているのでしょうね。


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