復活! アキュイールからポワン(Point)へ

ポワン

移転後の店名は「ポワン(Point)」

注) 「ポワン」は2017年9月から休店されています。当記事は休店前の記事となります。

大阪駅からたったひと駅西側の福島区界隈は、再開発で進化し続ける大阪駅キタエリア界隈とは違い、一歩足を踏み入れると昭和の大阪の下町情緒が何とも懐かしく漂ってくる街なのです。

そんな路地の一画のマンションの1階に、この春一軒のフレンチレストランが開業しました。シェフはつい昨年秋まで西天満でその名を轟かせていたミシュラン2ツ星のレストラン「アキュイール」のシェフであった中多健二さんです。

突然の閉店を惜しむフレンチ愛好家さん達からその動向が注目されていましたが、閉店から数ヵ月後、その名も「ポアン(Point)」(フランス語で「点」という意味)と改名されて、シェフご自身の理想を「少しずつでも着実に点と点をつないで実現」すべく再起動を計られたのです。
この白い壁が目印

「ポワン」の外観。この白い壁が目印

国道2号線から南へ折れてしばらく行くと、右手に壁のような白い塀があり、外からは中の詳しい様子を窺い知ることはできません。しかし、巧妙に通りと隔離された塀の内側に入り込むと、全面ガラス越しにフルオープンキッチンが出迎えてくれるのです。
内装

木の温もりを感じる店内

そのフルオープンキッチンの横をすり抜けた奥がダイニングルーム。 シンプルな白い壁、艶消しのフローリング、テーブルはクロスなしの無垢のオーク、椅子はデンマークのハンス・ウェグナーデザインのこの上なく座り心地のよいオークの椅子です。「この居心地のよさの中で、さあ、私達の料理を召し上がってください!」と語りかけてくるような、虚飾を取り去ったインテリアですね。

シンプルな壁紙(内装)に、テーブルクロスのない木製テーブルというインテリア構成は、今までの高級フランス料理店のイメージからは遠いたようにも思われますが、現在の北欧や英国の最先端ファインダイニングでは、これが新たなスタイルとして注目されています。

最近、私が訪問したレストランだとロンドンの「ディナー バイ ヘストン ブルメンタール」も、テーブルクロスなしの木製テーブルでしたし、日本でもこの流れは徐々に拡大している模様です。

そして、さらに特筆したいのは「サービス」。現在、サービスはマダムを中心に他2名の女性スタッフが担当されますが、マダムを筆頭に女性陣が醸し出す優しく気の効いた接客は、おもてなしの温もりに包まれているような、そんな居心地の良さすら感じましたね。

次ページからは、コース料理を御紹介していきます