スープはレストランの命!
世界で最初のレストランが開店したルーブル通り |
1765年のパリ、現在のルーブル通り近く。ここに、世界で最初のレストランは、ブランジェ(Boulanger)という人物によって開かれました。店で出していた代表的な料理がスープ。彼はそのスープを「客の元気を回復させるもの」と言いました。そう、これがレストランの語源。レストランはスープから始まっているのです。そして、レストランにとってスープという料理はもっとも大事なものであり、体にも良いもの。
しかし、現代ではレストランでおいしいスープにめぐり合うことは多くありません。彩り豊かな前菜と、主役であるメイン料理の間にある地味な料理。客にとってはそんな脇役のイメージであり、店側にとっては手間のかかる割に単価は安い、面倒なもの。スープ好きな人、特に女性は多いのに、悲しいことです。
しかし、そんな目立たないスープにも、しっかりと手をかけているレストランがあります。「フランス料理 桜花」。
下町の様相を色濃く残す中崎町に、ひっそりと佇むこの店。店内に入ると、思いのほか広く、とても心地よい空間です。料理はもちろん素晴らしいのですが、特にしっかり手をかけたスープは、ハッとさせられる美味しさを秘めているのです。
次のページでは、極上のスープをご紹介