ビストロ料理を堪能
・前菜1:北海道産甘海老のマリネと塩水ウニこの日は、前菜とスープを合わせて12種類の中からのチョイスです。ディナーコースの場合は+840円となります。スペシャルコースの場合はプラス料金はありません。
さっぱりとした、夏らしいお料理です。ウニ、甘海老、水茄子、トマトをアスパラのジュレが整然とした味にまとめ上げ、キャビアがちょうど良いアクセントになっています。特筆すべきはやはりウニでしょう。取材の際、メニュー名を見ずに食べていたので、「苦味のない甘さで、色もくすんだところがなく、鮮やかで綺麗」と思っていました。メニューを確認すると、このウニは普通のミョウバンに漬けたものではなく、塩水につけたもの。普通は形が崩れないようにミョウバンに漬けますが、そのぶん苦味が立ってしまう。塩水漬けはウニ本来の味が味わえるのですが、ミョウバン漬けに比べてかなり足が早い。ここでは新鮮な素材をしっかりといただけます。
・前菜2:サザエのブルゴーニュ風(洋風つぼ焼き)
とってもビストロらしい料理。ビストロではよくエスカルゴに使われる、ニンニク&パセリたっぷりのソース。浜の漁師料理であるつぼ焼きにこのソースを使い、貝殻の奥ではソースの濃厚さの中にキュッとした身が隠れています。
・スープ:昔なつかしいオニオングラタンスープ
ぐつぐつと煮えたぎったオニオングラタンスープ。ひたすら玉ねぎを炒める、この地道な作業が甘さ、そして甘さに繋がる旨みを生み出します。作る手順としては、けして難しい料理ではないのですが、時間と手間、そして最後の仕上げの味付けなど、やはりプロの料理です。
次ページから、レストラン級に美しいメイン料理をご紹介。