大阪グルメ/大阪のフレンチ

ガニュ・パン(大阪・中津)(3ページ目)

きらびやかなイメージがありますが、素朴なエッセンスをも持ち合わせているのがパリ。そんな本当のパリの持ち味が、中津のビストロにも生きています。ベテランシェフの小さな店には、無骨な中に優しい美味しさが。

執筆者:渡部 功平

コンパクトなビストロの良さ

エスカルゴ、牛すじ、チョリソーのア・ラ・トマト ブルギニオンバター焼き(945円)
エスカルゴ、牛すじ、チョリソーのア・ラ・トマト ブルギニオンバター焼き(945円)
こちらでは、基本的に料理はシェフが一人でされています。店自体も16席の小さなビストロですが、厨房も電子レンジが置けないほどコンパクトだそう。しかし、ベテランシェフが一人で調理されていることで、料理にまったくブレがありません。初めてうかがったときから、肉の火加減も良く、鶏・羊・豚・鴨、すべておいしくいただいています。

あじのプロヴァンス風(1,575円)
あじのプロヴァンス風(1,575円)
これだけ小さなお店ですから、料理の数はけして多くはありません。デザートやチーズなどを除くと、いつも11品ほど。しかし、僕はむしろそこにこそ安心感を感じます。こちらは駅から少し離れ、飛び込み客がひっきり無しという立地ではなく、予約客が主体(この日も満席でした)。そこでたくさんの食材を抱えていては、「どうやって回すの? 鮮度は大丈夫?」と疑ってしまうのです。

仔羊のグリエ ブルーチーズソース(2.300円)
仔羊のグリエ ブルーチーズソース(2.300円)
そのため、こういうコンパクトな店でのメニューの少なさは、むしろ質へのこだわりだと考えています。そして、その分、何回食べても飽きないようなメニューを主体に、先ほど紹介したカクテルのような、ちょっとひねったメニューを少し混ぜて、お客様に楽しんでもらえるメニュー構成になっています。

赤×黒の内装。暗めで縦長の店内がパリ以上にスタイリッシュ。
赤×黒の内装。暗めで縦長の店内がパリ以上にスタイリッシュ。
この日のワインは、白がボトル3千円台、赤でも5千円台までと、リーズナブルなラインナップ。グラスなら600~700円台です。雰囲気、料理・ワインとその構成。そして一見、無骨だけれど、電話の際、予約客を少しずらして入れるなど、コンパクトな店の身の丈に合ったサービス。すべてがパリのビストロの雰囲気を醸し出すに十分。中津で味わうパリの空気もまた美味なのです。

<店データ>
お店の外観
■「ガニュ・パン(GAGNE-PAIN)
所在地:大阪市北区中津1-9-3
TEL:06-6377-5767
定休日:水曜
営業時間:昼 12:00~14:00(ラストオーダー)
      夜 18:00~21:30(ラストオーダー)
交通・アクセス:地下鉄・御堂筋線 中津駅から徒歩6分
地図:Yahoo!地図情報
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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