フレンチのような美しさを持つ料理たち
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盛り付けはフレンチですが、味はしっかり中華。旬の素材も見逃せませんね。 |
前菜は“よこわの炙りサラダ 香味マスタードソース”。旬の魚を分厚い切り身で3つ。ヤングコーンやミニトマト、いくらを加えて彩り良く。酸味のきいたソースも香り高く、さっぱりとした味わいですが、確かに中華料理。この味と、中華のイメージを払拭する、フレンチのような美しい盛り付けとのギャップがとても面白い一皿。
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さっぱりと仕上げた紋甲イカの炒め。ヘルシーな味わいも女性を意識しています。 |
次は“紋甲イカの塩味炒め”。正方形の皿にパプリカやピーマン、きのこ、ニンニクの芽を加え、炒めてあります。鮮やかな赤・黄・緑の色が美しく、中華の茶色一色に染まった炒め物とは一線を画しています。味もべたつき感がなく、さっぱり。まとわりつくようなしつこさが一切なく、ヘルシーな味です。
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中華のものはとことん中華に。シンプルながらも味わいのある、中華らしさ。 |
続いては点心2種。シュウマイと小龍包です。高さのある大きめのシュウマイはふっくらと蒸し上げられています。玉ねぎ臭さがなく、肉の旨みがダイレクトに味わえる一品。しょうがの刻みが乗せられた小龍包。これも、ジューシーなスープが包み込まれていて、口から鼻に抜ける香ばしさが心地よい、上質なもの。両方とも、しっかりした味ながらも、上品な味に仕上げるのは見事です。
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醤(ジャン)を使った鶏肉の炒め。辛味がもっと欲しければ、最初に出た豆板醤を加えて。 |
肉料理には“若鶏と秋茄子の強火炒め”。とても大きく、すり鉢のような深い皿の真ん中に盛られています。先ほどの紋甲イカ同様、柔らかな鶏肉の火入れもバッチリ。店構えや盛り付けから、本格中華とは見られにくそうですが、こういった基本的な部分がしっかりしているのが、このお店の魅力だと思います。強火で炒められた素材のシャッキリ感もよく、シンプルながらもメイン料理の風格があります。
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細かく刻まれたほうれん草の緑が美しい炒飯。パラパラ度もバッチリです。 |
料理の締めは“ほうれん草の炒飯”。細かく刻まれたほうれん草がたっぷりの、ヘルシーな炒飯です。中華の料理人は大きな包丁でとても器用に刻みます。この包丁さばきをガラス1枚挟んだカウンターでも見るのも楽しいですね。もちろん、ダイナミックな鍋さばきも見もので、炒飯のパラパラ具合も良く、シンプルながらも素晴らしい料理でした。
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盛り合わせ方が楽しいデザートと、昼・夜のおすすめコースについてご紹介します。