大阪グルメ/大阪のフレンチ

大西亭(大阪・福島)(2ページ目)

本場フランスのような濃い味、たっぷりポーション好きの方には大人気のビストロ。マスコミでの話題は量ばかりですが、味にも注目。濃厚な味の奥に隠れている料理の丁寧さ、バランスの良さも素晴らしいんです。

執筆者:渡部 功平

大阪トップクラスのコストパフォーマンス

このお店のランチは1,570円で前菜+メイン+チーズ or デザートとなり、前菜とメインは2種類からチョイスできます。ディナーでは3,700円のコースがお得です。一部、プラス料金があるものの、それでも+1,000円。前菜とメインに両方プラス料金の料理を選んでも、ひとり5,700円という激安価格。でも、女性同士ならアラカルトで前菜3種の盛り合わせ(2,300円)などをオーダーして、シェアしてもいいかもしれません。いずれにせよ素晴らしいコストパフォーマンスです。

これだけでワンプレートランチになりそう! 前菜3種盛り合わせ
これだけでワンプレートランチになりそう! 前菜3種盛り合わせ
さて、前菜は11種類(数は日替わり)から「前菜の盛り合わせ」をチョイス。コースで選ぶと1,000円プラスになりますが、何せ元が安いですからね。しかも、この盛り合わせ、嬉しいのは3種類すべてを選べること。普通のビストロで「前菜の盛り合わせ」を頼むと、内容は選べず、それぞれの料理が1切れ~2切れずつ乗っている、というものが多いでしょう。でも、ここは違う。3種類をアラカルトの中から自分で選べるんですね。この時は「夏野菜のガスパッチョ」、「フランス産チーズのキッシュ」、「フランス産 仔鳩アバ(ホルモン)のリエット」を選びました。

魚のすり身が入ったガスパッチョは普通の味でしたが、後の2種に関しては、非常に特徴的。キッシュはフラン産チーズとありますが、何と使われているのはブルーチーズ! ここは食後のチーズも小さなビストロの割にちゃんと用意してあるので、そのチーズを使ったのでしょうか。濃厚でクセもあるので、好みは分かれますが、非常に特徴的でパワフルな味です。そして、一番気に入ったのがアバのリエット。内臓料理に定評ある大西シェフは、内臓のクセを消すことなく、うまみへと昇華させています。塩で安易にうまみを出すのではなく、素材本来の味を引き出した一品です。

メインのソースにも丁寧さアリ!

エトフェ仔鳩のブリオッシュ包み。肉も美味しいですが、ぜひソースも味わいたい
エトフェ仔鳩のブリオッシュ包み。肉も美味しいですが、ぜひソースも味わいたい
メインにはこれまた1,000円を追加して、「フランス・ラカン産 エトフェ仔鳩のブリオッシュ包み」です。これは肉はもちろんなのですが、僕はソースを味わう料理だと思います。血や内臓を使った濃厚なソースは、これまで食べたどの料理のものより濃いソース。でも、これが苦味などはなく、うまみと甘味だけで構成されているのです。

肉を包んでいるブリオッシュ生地はソースをしっかり吸い込み、肉の下にはミンチがあり、これをソースとまぜることで、ソース自体を食べやすくしているのです。この食べさせ方は、シェフが「ソースを味わって欲しい」と思っているのでは、と推測します。そして、それに値する、素晴らしいソースです。

次ページでは、いろいろな味をバランスよく楽しめるデザートをご紹介。

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