ワイン/ワインが際立つ飲み方と料理

チタンのグラスでワインを飲んでみる(2ページ目)

ガラスの成分にチタンを加えたワイングラスは、一般のクリスタルグラスとどう違うのか? そのメカニズムと使用感を比較してみた。

執筆者:橋本 伸彦

「鉄より硬い」表面硬度


ワイングラスの分野では、酸化チタニウムと酸化ジルコニウムを混ぜた独自素材をクリスタル製品に使用するツヴィーゼル社が有名だ。チタニウムが丈夫さ、そしてジルコニウムが輝きと透明度を加えるというこのクリスタルを使用したグラスを、『ショット・ツヴィーゼル(SCHOTT ZWIESEL)』というブランドで展開している。

東京・代官山にあるツヴィーゼル・ジャパンのショールームを訪れ、話を聞いた。社長のプレイタヴィノ・ロベルト氏は「ツヴィーゼルのワイングラスは幅広い品揃えで、とくにトリタングラスは食器洗浄機で安心して洗えるという点が評価され、強度にも優れているため世界中のホテルやレストランで採用されています」と胸を張る。

『ショット・ツヴィーゼル』ブランドのグラスとツヴィーゼル・ジャパン社長のプレイタヴィノ・ロベルト氏

鉛クリスタルグラスを食器洗浄機で洗うと、熱湯とアルカリ洗剤の作用で表面が風化して玉虫色に光る(銀化)、白く曇って表面がべとつく(白化)といった現象が起こることがある。だがトリタンのグラスは食器洗浄機に強い表面硬度が鉄より硬いので、割れにくく、表面に傷が付きにくいという

このグラスはさらにグラスのなかでも特に破損しやすい3つの部分(ボウルの口と、ボウルとステムの接合部、ステムと足の接合部)に、強化処理が施されている。薄手のグラスを布で拭く際の破損はボウルの口部分やステムが多いから、強度が高ければグラスを扱う上で安心感がある。

近未来的なショールームでは幅広い商品を手に取って見ることができる(画像提供:ツヴィーゼル・ジャパン)

トリタン(Tritan)というのはクリスタル素材の名前と誤解されがちだが、特別な素材に独自の強化処理を施した製法特許の名称である。どのように強化するのか興味がそそられるが、トリタンの材質・製法の詳細は公表されていない。一般にガラスの強化方法は、ガラスに含まれるナトリウムをカリウムで置き換えて表面を固める化学強化と、加熱後に風冷し表面を引き締めて強度を増す物理強化があるというから、おそらくそうした技術を駆使しているのだろう。

念入りに強化処理が施されたトリタンのグラスは、大切に使えば一般のグラスと比べてかなり長く使えるはずである。

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