ワイン/ワインが際立つ飲み方と料理

高級イタリアワインに和食を合わせる(5ページ目)

イタリア人が集まって、自分たちの造るワインを和食に合わせてみた。ほう、これはなかなか…… 色とりどりの工夫が随所に光る! メニューとワインの詳細を味わえるレポート。

執筆者:橋本 伸彦

技あり! イタリア的なテクニック

焼物はイタリア料理で言えばグリルに当たるだろうか。淡白だが干物や塩焼きにすると旨いというカマスにサクサクしたカブのオイル漬けを添えたり、丸十(サツマイモ)を栗に見立てたもの、カボチャをカステラ風にしっとり焼き上げたものが香ばしさを加える。

この皿にウマニ・ロンキが造る『カサル・ディ・セラ』という、ヴェルディッキオ種のワインを合わせる。トスカーナの地元品種だが、生産者を代表する白として上質なブドウを選び、ステンレスタンクで純粋な果実のアロマを引き出す。焼物のシンプルな香ばしさを引き立てている。

焼物: かます淡雪焼 蕪オイル漬け 栗丸十 南瓜カステラ

三種の塩
天ぷら(エビ、メゴチ、白子、シイタケ、シシトウ)には三種の塩(桜塩・昆布塩・紫蘇塩)が添えられた。天つゆよりも控え目でじわりと香りが出てくるような合わせ塩をつけることで、繊細な素材の味を引き立てるとともにフルーティーで上品な白ワインとの相性を増している。

天ぷらには爽やかな酸味やフレッシュな果実の風味が合う

白ワインは、ミケーレ・キャルロのガヴィ『ロヴェレート』2006年。まだ若く香りは開いていないが、新鮮で瑞々しい果実味が口中をリフレッシュしてくれる。ひとつ前のヴェルディッキオ種にはちょっとした香ばしさやハーブの感じがあるので天ぷらと合うかと試してみたが、ガヴィにはない苦味が際立つようだ。

コースのクライマックスは…>>
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