ソムリエコンクールはこう進行する!
ロワールワインは種類が多彩。サービスにも幅広い知識と経験が必要とされる |
■ 1位 佐藤三奈 (イル・バンビナッチョ)
■ 2位 大出剛広 (ホテルオークラ)
■ 3位 田上健一 (ホテルニューオータニ)
審査は日本ソムリエ協会とロワールワイン委員会からのメンバーが、実技とテイスティングの2部に分けて行なう。実技の部で、決勝進出者はひとりずつ入場する。そして何が出題されるか知らぬ間に、進行役で審査委員長の田崎真也氏から矢継ぎ早に実技の指示を出される。「すでにご注文は伺っています。とにかく急いでいるので、3分以内にサービスして下さい。お独りのお客様にアペリティフのスパークリングを1杯、別なテーブルのお二人には白ワインをデカンタージュしてお出しして」と言われ、即座に適切な手順を実演しなくてはならない。
次に壇上のテーブルについたゲスト役からは、英語かフランス語(どちらか選択する)での出題がある。ひとつは「与えられたワインリストに間違いを探して訂正する」というもの。これは綴り間違いだけではなく、生産者の名前が違う、AOCが存在する前のヴィンテージになっているなど17ヶ所の間違いが隠されており、3分以内で指摘・訂正するにはしっかりとした知識が必要である。もうひとつの問題は同じく3分以内で「自宅で鮨パーティーをするというゲストに幾つかのワインに合う鮨ダネを薦める」という設定。
こうして実技を終えると、テイスティングの部ではグラスで次々と与えられる10種のワインを試飲し、ひとつずつ短時間でワインの地域、品種、ヴィンテージを推測する。ロワールワインという以外のヒントが与えられていないセミブラインド・テイスティングである。多数の観衆に注目されながら適確な判断を下すのは難しいが、あるワインについて誰かが地域、品種、ヴィンテージをすべて当てると観衆の拍手がひときわ高まる。
表彰とレセプションはこんな様子だった>>