まずは男前揃いのセミナーから
ロワールワイン委員会のパトリス・ローランドー氏 |
まずはセミナーである。ロワールワイン委員会からは最高顧問のパトリス・ローランドー氏、そして東京・銀座のフランス料理店『ロオジエ』からは、シェフソムリエの中本聡文氏と、ロワールのトゥール地域出身で同店総料理長のブルーノ・メナール氏の3人の話を聴きながらロワールワインをテイスティングした。8種類のワインは、ロワール川を河口から遡る順序で試飲するという趣向である。
『ロオジエ』シェフソムリエの中本聡文氏 |
セミナーに供されたワインの中で、印象的だったものを挙げよう。ロゼのAOCカベルネ・ダンジュー『フイユ』2006年(アリアンス・ロワール)は、パリッとしたスパイシーさと、ほの甘く熟した風味。どちらも併せ持つチャーミングなワインである。アペリティフや少し甘味のある料理に、非常に適しているのではないだろうか。
『ロオジエ』総料理長のブルーノ・メナール氏 |
「このルイィには脂の乗ったトロやブリが合う。ブリは私も大好きな魚です」というメナール氏は爽やかなAOCアンジュー2004年の白『キュヴェ・エフュージョン』(パトリック・ボードワン)に淡水魚を合わせる事を薦め「和食、例えば焼き鳥にも合うのではないか」とのこと。一方AOCブルグイユの赤には、例えば和牛や黒豚そして名古屋コーチンなどの素材が合うと話し、日本の食材にかなり精通しているようであった。
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