ワイン/手頃なお買得ワイン

地中海ワインで、蒸し暑さを吹き飛ばす!(3ページ目)

レバノン、そしてチュニジアのワイン。あなたは飲んだことがあるだろうか? ではこの銘柄は? これが案外イケるのである。この夏は、暖かい国で造るワインを飲んで涼もうではないか!

執筆者:橋本 伸彦


内戦のレバノンでワインを造る


レゼルヴ・デュ・クヴァン
大西洋から地中海に入れば一番奥、地中海の東端辺りに位置するレバノンもワインを造っている。なんと言っても珍重されるのは、70年代から繰り返される内戦の戦火の中、命がけでブドウを運んできたというシャトー・ミュザールの赤だろう。だが、シャトー・クサラというレバノン最大の生産者が造る赤ワインなら、実売1本2千円で飲める。

レバノンはチュニジアと同じくフランス領だった時代があり、ワイン造りの歴史も古い。だがここは、アラブ人がアラビア語で話す国、国民の7割を占めるイスラムの戒律が厳しい国である。ワインは残り3割のキリスト教徒の飲物、そして海外向けということか。

ワインは首都ベイルート近郊のベカー高原(標高1,000メートル前後)が主な生産地だ。高地で気温が低ければ、こうした暑い国でも酸味や上品さのあるブドウが造られるのである。このワインはなめらかでジューシーな果実味が樽香と調和して、なかなかいい。

中東で食べられる料理といえば、ヒヨコマメというガボガボした食感の豆をオリーブ油でさらさらのペースト状に仕上げた『フムス』、同じ豆を細かい挽き割りにしてひとくちコロッケ状に揚げた『ファラフェル』がある。これらはクサラのさっぱり目で樽香の効いた白そして鮮やかでパリッとフレッシュなロゼが合うが、中東のロースト肉料理『ケバブ』にはこの赤が合いそうだ。

ワイン名:レゼルヴ・デュ・クヴァン
(Reserve du Couvent)
ヴィンテージ(収穫年):2004
生産者名:シャトー・クサラ(Chateau Ksara)
ブドウ品種:
カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、カリニャン
地域名:ベカー渓谷(Bekaa Valley)
アルコール分:13%
輸入元:エム・アンド・ピー
価格:オープン(参考小売価格\1,980)

暑さに合う!地中海ワイン>>
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます