キャルロの未来
デザートのアスティ風プディングと甘口赤「キナート」 |
キャルロのワイン造りのポイントはやはり、中庸をはずさないという点にあるのではないか。標高200~300m程度の畑では除草剤は使わず、その他の薬剤も環境への影響の少ないものを選ぶようにし、ブドウ樹の列の間には草を生やす。トップキュヴェの収量は樹一本あたり1kg程度で、新樽の使用率を押さえて大樽や瓶詰め後の熟成を増やす。どれも、穏やかに時代の変化に対応している。たとえば収量を極端に減らしたり、有機農法をするというやり方より、キャルロの場合は独自の科学的アプローチが特徴であろう。
トリノ大学と協力した新しいプロジェクトも始動しており、2007年・2008年頃には新しいワインが登場する予定。ミケーレ・キャルロが開拓する新たなワイン造りは、サドレルの料理と同じく、彼らの血のなかに流れる伝統と地方性をベースにした、さらに意欲的な実験精神なのだ。
輸入元:オーバーシーズ(VinArte) 03-5779-7545
■ ミケーレ・キャルロのワインは、日本では主にイタリア料理店で提供されている。
現行ヴィンテージと参考小売価格(2005年10月現在)は以下のとおり。本文中のヴィンテージは一部未発売。
Roverato Gavi 2004 \2,557
Fornaci Gavi di Tassarolo 2001 \3,450
La Court Barbera d'Asti Superiore "Nizza" 2000 \4,714
Barolo Cerequio 1998 \8,900
Barolo Cannubi 1998 \8,900
Barolo Chinato \4,000
・→Page1 キャルロのワインとサドレルの料理
・→Page2 さらに、濃厚な赤ワインの悦楽…
・ Page3 現在と未来のクロスオーバー
■ 関連ページ
・ 2005年秋、注目のイタリアワイン
・ サドレル(東京店)
・ サドレル(ミラノ本店:英語・イタリア語)