茶樹(狭山の茶園・やぶきた)
茶の学名
茶はツバキ科(Theaceae)の植物です。学名はCamellia sinensisです。まず、基本知識として、学名とはなにか、ちょっと紐解いて見ましょう。
ちなみに、Camelliaは「つばき」を意味し、sinensisは「中国」を意味します。
さらに、学名はその下に様々な分類が設定されます。おもなものとしては、
「var.」 =「~の変種」
「f.」 =「~の型」
「form.」=「~の型」
「cv.」 =「~の園芸品種」
「sp.」 =「~属の一種」
「spp.」 =「~属の数種類」
「subsp.」 =「~の亜種」
「~ × ~」=「~と~の交雑種」(×はクロスと読む)
があります。
茶の学名の変遷
雲南省[孟力][月昔](モンルン)県 の古茶樹の花 |
まず最初に茶の学名を考案したのは、スウェーデンの植物学者リネン(Carl von Linne)です。1753年に有名な『植物学』という著作で「テア・シネンシス」と名付けました。「チャには花弁が6枚のものと9枚のものとがあり、あるいは別種に属すかもしれない」と記載をしています。さらにその第二版において、緑茶を「テア・ボヘア」、紅茶を「テア・ヴィリディス」と分類しました。
中国緑茶、龍井の茶樹 |
ちなみに、ツバキがCamelliaとされたのは、東洋から西洋にツバキを持ち込んだといわれる17世紀のチェコスロバキアの宣教師「ゲオルグ・ジョセフ・カメル(G. J. Kamell)」名にちなむものであるといわれます。
さて、現在の学名であるCamellia sinensisを命名したのは、ドイツの植物学者 クンツです。1887年のことでした。したがって、命名者の名前が学名の後にCamellia sinensis (L.)O. Kuntzeと表記される場合もあります。