ドイツや北欧の輸入食材を愉しむ
昨年末、千代田区にオープンしたコルンボードは、北欧を中心とした食材輸入会社、ピボット・イン・ジャパンの直営ショップ。普通のパン屋さんにはないパンやめずらしい北欧の食材が並び、それらをテイスティングできるイートインスペースもあります。
おすすめはランチプレート。北欧やドイツのパン数種に、海老とゆで卵入りのサラダ、ハム、チーズ2種、スモークサーモン、鰊の燻製、ハーブバターライスなど、ひとつひとつ吟味された食材が盛り合わせてあります。これにスープ、飲みものがつき、見た目よりかなりボリュームがあって満足できるランチです。
スープやハーブライスに使われているのは有機野菜やハーブを乾燥させたブイヨンやスパイスミックス。そんな説明を伺い、テイスティングしてから買い物できるのが楽しいお店です。
ランチプレート(1000円) |
マスタードソース各種(682円) |
デンマークの「ボーンホルム」のマスタードソース(ディル入り)を試食させてもらうと、これがサーモンにぴったり。温野菜やサンドイッチにもよい、マイルドな味わいでした。料理のアイデアも広がります。
農家の人がひと粒ずつ手摘みしたという、スウェーデンの「テースト オブ ノルディック」のワイルドラズベリーのジャムは、低糖(25%)ですが濃厚な甘味を感じました。改良された栽培種ではなく天然の野生種で、それは天然の栄養成分も味も豊かなのですね。こうした精製され過ぎない食品がコルンボードには多いのです。
そんなお話を、30年以上にわたり素材の明らかな食材をドイツや北欧から輸入しているピボット・イン・ジャパンの村田望承さんに伺いました。商品のセレクトは必ず現地のメーカーの創業者や後継者と会って、その理念を理解してから、と彼は言います。
ワイルドラズベリージャム、ワイルドシーバックソーンマーマレード。(ジャムは1260円~)シーバックソーンはグミの一種。 |
ペーマの各種ドイツパン。原種小麦ディンケル(スペルト小麦)の全粒粉の「バイオディンケルブロート」、有機栽培された4種の穀物(ライ麦、小麦、オーツ麦、大麦)の全粒粉を使ったメーアコルンブロート(各714円) |
わたしがコルンボードを訪れたのは、この店で扱いのある、あるドイツパンがきっかけでした。それについては オーガニックのドイツパン【PEMA】に詳しく書いていますので、そちらをどうぞご覧ください。
コルンボードを食とそれにまつわる情報の共有の場にしたい、と村田さんは言います。インタビュー中、印象深かった言葉は“go with”。何かいいものと一緒に。北欧やドイツから厳選されてやってきたナチュラルなパンや食材を、何と合わせてどんな風に食べるとおいしいですよ、という情報を実体験できる場がコルンボードです。
マダムの敬子さんも食材の説明をしてくれます。この店はかつて北欧やドイツに暮らした人の利用も多いそうです。旅先の思い出の再現に、新しい味覚の冒険に、いずれにしても、その食材にもっと親しみたい人におすすめの店です。
所在地:千代田区九段南3-2-15 大塚ビル1F
TEL:03-6268-9066
営業時間:10:00~18:00 土日祝日定休
市ヶ谷駅徒歩8分
地図:Yahoo!地図情報
【関連サイト】
コルンボード
コルンボードオンラインショップ(2009.7 OPEN)
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