なぜ有機のパンか
栄徳剛シェフに話を伺いました。何故有機なのでしょう?「ラ・テールで"自然のあるがままに"をテーマに商品作りをして5年、その中で農家や製粉などの材料メーカーの人たちとの出会いがあり、有機や無農薬などの食材が集まってきたんです。それを使ってパンを焼き続ける経験をするうち、有機をコンセプトにしたアルティザン・テラの話が持ち上がった。出会いを大切にしていたらいつのまにか」と彼は言います。
シェフの栄徳剛さん | 店長の筑井智子さん |
BIOバゲット(263円)はよく見ると片方が細い「しずく」型。「ぴちょん(エアコンメーカーのキャラクター)型って言っているんです」遊び心のあるシェフ。 |
今や食の安心安全はあたりまえ。その上での有機JAS認証はお店の姿勢を表す勲章みたいなものかもしれません。認証のあるなしに関わらず、どのパンにも、できるだけナチュラルなものに取り組むお店の姿勢が感じられます。 ちなみにわたしが今回特に気にいったパンは前のページの片岡農園産はるゆたか新麦100%パン・ド・ミと、このBIOバゲット。どちらも有機JAS認証はついていないのですが。
イートインスペースでパンを愉しむ
素材や食べ方など、パンを選ぶときにサポートしてくれるのは店長の筑井さんやスタッフの方々。「料理との相性などの質問をいただくと、待ってました!とばかりに、うれしくなってしまいます」と笑顔の筑井さん。店内には9席のイートインスペースがあり、その場でパンを愉しむことができます。
ゴボウがたっぷりとのった「インカの目覚めのタルティーヌ」にはバルサミコ酢が、国産トマトのタルティーヌにはアンチョビが隠し味になっていたりと、センスが感じられる料理パンが一番おすすめですが、いろいろ味見してみたい人には「本日のパンセット」がお得です。オーガニックバターとジャム(この日は熊本県阿蘇ジャージー牛乳のミルクコンフィチュール)や、飲みものがつきます。飲みものは化学農薬を使用していない茶葉を使った和紅茶(月ヶ瀬)や、フェアトレード有機JAS認定取得のコーヒーなどから選べます。
本日のパンセット(683円) | タルティーヌなど |
国産トマトのタルティーヌ(357円) バタール生地をチャバタ風に焼いて、アンチョビを塗った上にトマトのざく切り。それを軽く焼いている。フレッシュなのにソースみたいに濃厚な味わい。 |
次のページはその他のユニークなパンについてご紹介します。