パン業界で働く女性の会クラブ ド サントノーレの第8回セミナーが日本製粉で2008年6月27日に開催されました。講師はセ・トレボンの大西かおりさん。全国から90名近くの参加者がありました。

パンの仕事を支えるもの。

生地の時から美味しそう……。分割をする前の、バスタオルほどの大きさのパン生地をたたむ手元を見て思いました。
手際よく進んでいくデモンストレーションの合間に「おいしいパン作りの秘訣とパン業界で働く女性のワークライフバランス」についてのお話を伺いました。

セ・トレボンの大西かおりさん(手前)と、助手を務める阿部千春さん(奥)


セ・トレボンの前、イルムスベーカリーを任されていた大西さんの話は以前の記事でも少し書きました。セ・トレボンはこの7月に6周年を迎えます。辛い時、なぜかいつもお客さんに支えられている、と感じる出来事があるという大西さん。お客さんからもらう言葉を大切にしています。また、九州の若手パン屋さんの会のメンバーとの家族のようなつきあい、そして年に一度ほどフランスで受ける研修もまた、彼女の支えとなっているようです。

「毎日粉にまみれて繰り返し繰り返しバゲットを焼いていて、”変わらないこと”が求められるのがフランス。だから日本よりパン屋さんになりたい人が少ないようなんですね。でも、バカンスをとって人生を愉しむことを知っているのがフランスのパン屋さんです」と大西さんはいいます。

「パンは基礎を学んだら、あとは感性だと思います。技術を学ぶというより、パンがどういうシチュエーションで食べられているかということを知る場として、フランスは良いと思います。技術か語学か、どちらかを完璧にして臨むと有意義に過ごせます」と、フランスでの研修を目指す人にアドバイス。

「パンの仕事は、努力した分だけ返ってくる仕事です。わたしは、人と出会うために仕事をしているんだと思います」と言う大西さん。 「目標を設定すると毎日の仕事に意味が出てきます。いつまでに何をしなくてはいけないか、明確になったら効率よく頑張ることができて、充実して過ごせます」

人と出会うために仕事をして、出会ったことで仕事がレベルアップしながら続いていく。そこに職業や性差はないかもしれません。

大西さんは今、この秋に始まるクープ・デュ・モンド日本代表選手選考への挑戦を目標に掲げています。日本初の女性選手が世界の舞台にのぼる日は、そう遠くなさそうです。

オーブンに入る直前のパン

さて、セミナー後半はドライフルーツやナッツを多用したハード系を中心に、素晴らしいパンが次々焼きあがります。次は