2000年12月に下北沢にオープンした小さなCICOUTE CAFE。 カフェで出されるおいしいパンは町田に工房を持つCICOUTE BAKERYから パンを焼いている北村千里さんによって直接届けられます。 カフェの牧内珠美さんと、ベーカリーの北村さんは学生時代からの仲良し。 何かを作ることを続けていく楽しみや夢について語り合っていたら、 それがいつのまにかこのひとつのカフェの空間に、ベーカリーにとなったそうです。 いつのまにか。 でもそこにはひとつの夢へ向けてのたくさんの積み重ねがあります。 鎌倉にある天然酵母パンのベーカリー、cafe Takarayaでパンの勉強、 カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ で働きながら自宅でパンを焼き続ける日々。 天然酵母に「サトウさん」という名前をつけて大切に世話をされている北村さん。 12 water stories magazine Vol.4に掲載された日記からはサトウさんへの優しい眼差しが伝わってきます。 「朝になってもシーンとしていてサトウさんも言葉なくちぢこまってたけど今日は ゆっくりヌクヌクストーブのそばで小さく呼吸したりたまにブツブツと音をたてていた。」 (nini Homebakery's Diaryより) 自家培養の酵母、サトウさんは最初はレーズンから起こし、全粒粉と塩と水で培養した 大切なパンのもと。そろそろ3年になるそうです。 「すこしずつ暖かくなってきてパンも気持ちよさそうです」と語る北村さんは、 季節や温度で少しずつ変わるサトウさんと 上手に付き合いながらパンに目を配り、ひとつひとつ大切に焼いています。 CICOUTE CAFEは牧内さんとパートナーの南川さんの作られる心地よい空間です。 そこでいただけるパンはイングリッシュマフィン。 「あたためたマフィンに秘密のスペシャルバター。 そして静岡から取り寄せたみかんはちみつがたっぷり。」や ハムチーズマフィン、スープかニース風サラダ、飲みもののセット。 直火でじっくりと焼いた、しっかりとした食感の田舎風マフィンは 粉のおいしさがそのまま伝わるパンです。 そしておみやげには天然酵母のパンやチョコレートのパンなどが、棚に美しく並んでいます。 牧内さんの焼かれるスコーンもカフェを良い匂いで満たしています。 パンの材料は以下の通り。CICOUTEベーカリーのこだわりです。 粉:国産強力粉 あおばブレンド 農林61号(全粒粉、地粉) 塩:ブルターニュ産セルドゲランド 水:アルティマ浄水 ドライフルーツ:すべてオーガニック (NOVA)オイルフリー CICOUTEベーカリーのパンは現在、カフェ、HPからの通販、工房での予約販売のほか 自由が丘キャトルセゾントキオで隔週木曜(第2.4)と 1988CAFE SHOZO(カフェ・ショーゾー:栃木県黒磯市)で 買うことができます。(2002年5月現在SHOZOでの販売は終了しています) 今後ほかのカフェやショップで販売される予定は 5月頃には毎週土曜に工房で、そして 週に1、2回は都内(中目黒や西郷山公園あたり)で車での販売を計画されているそうです。 新しい情報、詳細はCICOUTE CAFEのサイトをチェックしてみてください。 「今後どのようなパンを焼いていきたいですか。 また、夢のようなものは」 とお聞きすると北村さんはこんなふうに答えてくれました。 「マイペースに日々パンを焼いていけたら良いなと思います。 天然酵母と年を重ねて、少しずつうまくつきあっていって。 たくさんのひとに食べていただけたら。 遠くの人も近くの人もCICOUTEのパンとお菓子で少しの時間でも 嬉しい気分になってもらえたらと思います。」 心を込めたパンと一緒に1歩1歩堅実に歩まれている北村さん。素敵なカフェを取り巻く仲間と共に、 これからも おいしいパンを焼き続けていって下さいね。大事にパンを抱えたカフェの帰り道、 そんなふうに思いました。CICOUTE BAKERY TEL/Fax 042-770-1514 2002年春、店舗がOPENしました。 【関連記事】 チクテベーカリー OPEN CICOUTE CAFE(チクテカフェ)世田谷区代田5-1-20 TEL 3421-3330 水曜定休 キャトルセゾントキオ TEL03-3725-8590 1988CAFE SHOZO TEL 0287-63-9833 ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。