手打ちうどん さわいちさいたま市見沼区の手打うどん さわいち。昨年五月に店舗移転をしたがその後も引続き人気店である。2009年夏に訪れたら夏季限定で『冷汁うどん』900円がメニューにあった。冷汁は埼玉ではなじみのあるうどんの食べ方である。私の住むさいたま市や県北部などでは夏のうどん用つけ汁として人気がある。加須(かぞ)のうどん店子亀では看板メニューとなっている。その加須の子亀にも勝るとも劣らない『冷汁うどん』にさわいちは仕上ていて驚いたので報告したい。冷汁とはごまと味噌をベースに紫蘇、キュウリ、ミョウガなどの薬味をあわせて冷たい出汁で割ってのばしてうどん用のつけ汁とする。甘みが入る場合と入らない場合がある。これは郷土食的な家庭料理の範疇に入るので各家庭の味として受け継がれているようだ。よってさわいちでは甘みの調整ができるように甘味は別こしらえで調整できるようになっている。ちなみに宮崎名物の冷汁とは違う食べ物である。【手順】まず冷汁うどんを注文すると材料のセットが運ばれて来る。擂鉢に入ったごま。薬味類と味噌。冷たい出汁(だし)、甘味(砂糖液)がその内容。自分で作る冷汁セットはじめにごまを擂る。うどんが茹で上がるまでに自分でごまを擂って待っている。あたり鉢にたっぷりのごまが入って供されるのでひたすら擂る。冷汁の材料 ミョウガは無いこともあるごまが擂り終わったら味噌を入れてあわせる。この時キュウリや紫蘇を一緒にすりつぶすと緑かがったごま味噌が出来上がる。私は紫蘇やキュウリ、ミョウガ(好みがあるので入らないこともある)は擂らずに形のまま投入するほうが好きだ。冷たい出汁と甘味を注いで冷汁を仕上る。ごまを擂り味噌と出汁を合わせる日清製粉の白椿で打たれたうどんは艶やかでコシも弾力も申し分ない。茹で立てを冷たく締めて氷と共に出で来る。まさに水も滴る状態で出てくる。この氷を汁に数個放り込んでおくとより冷たい汁に仕上がる。茹で立てヒヤヒヤピカピカうどん冷たいものは冷たく、熱いものは熱いうちに食べるのが私の方針なので、より冷たくした冷汁でささっと食べる。時間を置くと氷が解けて汁が薄まる。手打ちの太目のうどんはプリプリのもちもち。噛み締めてもよし喉越しもよし。一度にたくさん啜りこむと口の中は大変なことになる。うどんが長い。数本つまんで啜るべきだ。口の中に香ばしいごまの香りと紫蘇やミョウガの香りのハーモニーが広がる。これが絶妙。できあがりの冷汁キュウリのシャキシャキ感も気持ちが良い。体の中から爽やかになるような絶品の冷汁うどんである。自分の好みにより薬味の擂り具合や甘みの調整などできるのが嬉しい。はじめは甘味を入れずに食べ進んでから少しずつ入れて味の変化を楽しむのも良いかと思う。冷汁とうどんが並ぶ2009年夏に食べた絶妙の一杯であった。2009年は8月31日で冷汁は終了したそうです。【手打うどん さわいち】埼玉県さいたま市見沼区大和田町2-1009-1048-688-3888営業時間11時から午後15時月曜定休 (祭日の場合は営業)関連リンクガイドのさわいち紹介記事ガイドレシピ 冷汁うどんの作り方 ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。