SIRAKAWAさぬき食べ歩きのひとつの極意を伝授しよう。香川県は日本で一番小さな県である。以前は大阪府だったらしいが埋め立て工事で大阪は面積が増えたらしい。いずれにせよ似たような面積なのであろうが。(調べたわけではないので信用しないように(笑))人気のたこちくぶっかけ430円各地に分散するうどん店を効率よく回っていろいろなうどんを食べたいと思うのは県外から訪れるうどんファン共通の希望だろう。いかに効率よくたくさんのうどんを味わうか・・・うどん密集地帯であるがゆえに隣近所に有名うどん店がひしめき合う。ひとつのエリアをはしごしてもせいぜい2店か3店も回れば相当おなかがいっぱいになる。そんな時はどうするか。遠くのうどん店に移動するのだ。(笑)さて2005年5月22日高松市内で3玉のうどんを食べた私が次に向かったのは・・・西讃エリアの三豊だ。高速道路を使うとほんの1時間も走らないうちに愛媛県に入りそうになる。(笑)三豊郡山本町に目指すうどん屋がある。移動時間が小1時間も有ればまたお腹に余裕ができるのである。アルファベットでSIRAKAWAと書くSIRAKAWAは店主白川さんが2004年4月開業。普通は白川と名乗ることが多いのだが先に開店した『白川』なる店がすでに存在する。そこで考えたのが讃岐では珍しいアルファベット表記のSIRAKAWAである。ちなみにSHIRAKAWAではないので注意。SIRAKAWAは一般店である。注文を聞いて出してくれるレストラン形式のうどん店である。支払いは食べ終わってから。客席はL字型のカウンターで厨房を囲うような形。うどんを作る工程はすべて見える。注文を受けてから茹ではじめるうどんと天ぷら。入り口に近いほうから天ぷらの揚場。釜、洗い場とあり、振り向けば小コンロなどの調理場という動線で出来上がればそのままカウンター越しにうどんが出せる仕組み。動きよさそうな流れが実現されている。人気メニュー人気のたこちくぶっかけ430円ぶっかけ系のメニューが人気のようだ。特に揚げたてのちくわ天を載せたちく天ぶっかけがお奨め。ちくわはエビを練りこんだえびちくわと蛸をふんだんに材料にしたたこちくわ。別皿ででる磯部揚げのちくわ天は香ばしくそのまま食べてもうどんに載せて食べても良い。ガブリと噛みつく時には火傷に注意。私はたこちくぶっかけの冷たいのを食べた。ぶっかけダシは少し甘めだがダイコンおろしと天ぷらとうどんと絡むとちょうど良い。意欲作肉汁ざるうどん490円もう一つ面白いというと失礼だが武蔵野うどんの肉汁うどんをヒントにした肉汁ざるうどん(490円)がある。肉は豚肉。何故豚肉なのかをたずねると、「豚肉のほうが美味いから」と明快な答え。牛肉文化圏でも肉汁には豚なのである。見事な見識。季節の野菜とともに熱いツユに仕上げて供せられる。冷たいうどんを肉汁につけて食べる。濃い目で甘めのつけつゆはこの西讃エリアの一般的な好みらしい。一般的に香川西部から愛媛にかけてはダシは甘くなる傾向がある。白川さんによるとこれでも「もっと甘くしてくれ」と言われることもあるそうだ。中太のプリプリもちもちした麺との相性は良い。関東育ちの私としてはやはり少し甘すぎで後味をお茶で流してちょうど良い具合だろうか。甘さというのは育った環境でかなり左右されるのでSIRAWAWAが地元に根ざした店ならこの選択は素晴らしく正しい。時々来る圏外のお客よりも毎日来るお客を大事にしたほうが良い。白川さんはなかなか面白い日記を書いているのでそちらもお奨めである。大将のキャラクターがよくでている。うどんに真剣なのは当然だが、若々しく生活を楽しむ余裕は新世代のうどん店主だ。千趣会のうどん店にも選ばれてカタログにも載る。知名度、実力ともに伸び盛りのうどん店である。【SIRAKAWA DATA】香川県三豊郡山本町大野2854-8 電話: 0875-63-4602 営業時間 11:00~15:00 売り切れ終了あり SIRAKAWAきまぐれ日記※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。